いつかたどり着く

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「初恋ゾンビ」少年誌で見せていいキス顔じゃない……!

今週の初恋ゾンビは最高でした(笑顔)


昨今の初恋ゾンビは、深刻なコメディ不足で、もはやラブコメの皮を被った切なく苦しいこじらせラブストーリーと化していました。


この作品にはヒロインが3人いますが、どのヒロイン推しの読者も瀕死にさせてしまう恐ろしい展開を見せていました。
おかげで私も、この漫画がラブコメだということをすっかり忘れていました(真顔)
最新刊である13巻の帯に「注目度No.1の大人気ラブコメディ」と書いてましたが、コメディ要素ほとんどないだろ13巻は!と思わずツッコミたくなるレベル。


……しかしそれも過去の話。
過去最大級のラブコメ回を、まさかこのタイミングでやってしまうのが初恋ゾンビという漫画なんですよ。


峰浪りょうはいい加減にしろ(笑顔)



↑単独感想記事で過去最長になった13巻感想も、ぜひ合わせてどうぞ

少年誌で見せていいキス顔じゃない件

週間感想を久しぶりに書くので、今どんな展開か多少整理しましょう。


タロウ父が帰国しましたが、どうやら初恋ゾンビに歪んだ執着を持っているようで、初恋ゾンビを見る能力を欲していることが明らかになります(真意はさておき)
で、バタバタしている時にタロウと指宿くんがキス。指宿くんはその影響で、イヴが見えなくなった。
ただし、他の初恋ゾンビは見えているし、時間が経つに連れイヴもまた見えるようになりつつある。
キスで見えなくなるなら、もっと凄いことをすればいいんじゃない←イマココ


という感じで、指宿くんを初恋ゾンビから開放するために、激しいキスを勢いでしちゃおうとしているわけです。
お互いに赤面してキスしようとしているだけでもうニヤニヤなんですが、開始3ページ目でとんでもないものが飛び出してしまって。


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読者の理性崩壊キス顔


これは少年誌で見せていいキス顔じゃない。


何というか、ニヤニヤを通り越して思わず真顔になってしまうレベルの破壊力。
本能に訴えかけてくる表情。
何があーんだよ食べちゃうぞ指宿くん!


初恋ゾンビは女性ファンが多く、特に指宿くん好きのイブスキーさんたちの女性比率はかなり高いため、私も指宿くんの可愛さについて書く時はだいぶマイルドに表現してきました。
でもこれは我慢できない許して。


この指宿くん、ちょっとえっちすぎぃ!!


口を開けているのが最高にえっちです。もうこれ男性読者死ぬだろ。
だってこれはもう、舌を入れてくれってことなんですよもう。
指宿くん受け入れる準備できてるよ完全に。初心そうなのに、一応そういうのも知識として知っているというのがポイント高い(個人的に)


指宿くんのキス顔が最高すぎて枕に顔を押し付けて「ほれてまうやろー!」って3回くらい言ってました。
夜中の三時くらいなので、近所迷惑にならないように自分を抑えるのにマジで苦労しています。
江火野さんと付き合っているわけじゃないのに、ちょっぴり浮気してしまった気分になりました。
今まではそんなことになったことがないと言えば、どれほど指宿くんのキス顔がクリティカルヒットしたか伝わると思います。


これを我慢できるタロウが凄い。ヘタレと言ってしまうのは簡単だけど、ここで踏みとどまれるのは尊敬に値する。
最も、タロウの場合「凄いキスをする」という覚悟がそんなにできてなくて、キスだけで終われる自信が無かったから止めた……という理由みたいですが。
タロウは今回の状況を登山に例えて、軽装で登山してしまって無事に下山(キスだけで終わる)できる保証がないと悶々としています。


まあ絶対にキスしたら無事に下山できないよね。転げ落ちる未来しか見えない。


私だったら、あの可愛さを前にしたらもうその後死ぬとしても転げ落ちるけどな!
いや、むしろ転げ落ちたい(真顔)


だって「あーん」ってされてるんですよ、食べて下さいって言ってるんですよ?
指宿くん最高に可愛いんですよ。本能に訴えかけてくるんですよ。


もうゴールしても良いでしょ(少年誌です)


その後も順調にラブをコメらせていく二人。タロウがキスだけで終われない可能性に言及した時の指宿くんの取り乱しっぷりよ。


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この後、想像上でタロウ似の男の子を出産します


抗えないじゃなくて、多分抗わない(確信)


想像上でも全然抵抗できてないのが可愛い。
やはりチョロイン。


今週号は指宿くんとタロウも半分以上赤面しているから笑ってしまう。
全く落ち着く気配がありません。
なんというかもう、ブレーキが完全に壊れてしまっている状態。
本人たちはブレーキをかけているつもりなのかもしれませんが、やってることは別方向にハンドルを切っただけです。

一体何を見せられているんだろう……

指宿くんとタロウは、このままだと「過ち」が起きてしまうことを懸念しました。
でも初恋ゾンビを見えなくするために、凄いキスは何とか実行したい。


そのため、キスする雰囲気を崩してみようということで、色々と工夫をします。
結果、こうなる。


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ウソみたいだろ。キスするんだぜ、これで。


どうしてこうなった。


この惨状を見て、「何を?」と思う読者と指宿くんの心が完全にシンクロしました。
絶対に笑うだろこんなの。
ちなみに目隠しや手を縛る提案をしたのは指宿くん。マッサージをつけて感覚を唇以外にも分散させようと提案したのはタロウ。
なぜ二人共この惨状を想定できなかったのか……


ひと思いにやってくれという言葉が特にジワる。


ヒロインとキスする前のセリフじゃない(笑)


というハイテンションなラブコメを、ここまでで披露してくれました。
正直、悶えたり笑ったりで読んでいて体力を著しく消費しました。
何という幸せな疲労感よ……。


この後は少し真面目な話で、気持ちの入ったキスじゃないと意味がないのではないかという結論に。
やはりタロウが自分の気持ちに向き合わないといけないということを、改めて指宿くんがタロウに伝えます。
向き合わないことを選択したタロウに取って、それはかなり難しい要求ではあるわけですが……


上記に絡んで、今週号もいくつか考察が捗りそうな点がいくつかあります。
でもそれについて触れません。だってこの後の指宿くんが最高に可愛かった話をしたいんだもの!


キスの話を一旦切り上げ、お互い別々の寝床につく二人。
しかし指宿くんは、ベッドの中で、恋する乙女の切なさ溢れる考えを巡らせるのだ……


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可愛すぎて震える


私が指宿くんを幸せにしてあげたい!!!


指宿くんの表情と切ない想いに、キュンキュンしてしまいました。
余計なものを取っ払った無意識状態のタロウは、自分を好きだったら良いなという指宿くんの願いがもう……甘く切ない。


私はエビナーですが、1番幸せになって欲しいと願ってしまうのは指宿くんだったりします。
人一倍辛く苦しい想いをして、それでもタロウを想い続けている姿を見ていると、本当に幸せになって欲しいなと思います。


もう見えるとか見えなくなるとか関係ない、ちゅーしちゃえよ指宿くん!みんなが許す!


これは単行本のおまけマンガで、タロウの布団の前で右往左往する指宿くんを期待してしまいますね。
そして寝れないタロウはそのことに気づいていて、こっちもドキドキしながら指宿くんを伺っている……想像しただけでニヤニヤするだろそんな展開!
峰浪りょう先生&担当編集の方、ぜひご検討下さい!!(土下座)


今回の記事は、だいぶイブスキーさんっぽい視点で多分感想を書いています。


だって指宿くんが狂おしいくらい可愛かったんだもの!


仕方ないよね、本能には抗えないのだから。
今回の記事は本能で書いてます。理性は投げ捨てるもの。

まとめ


最高に面白いラブコメ回だったので、もう感想を書かずにはいられませんでした。
江火野ショックをようやく乗り越えて書いた13巻感想の次の記事がこれとは……感想のテンションが全く違うのが自分でも面白い(笑)
久々にラブがコメった初恋ゾンビの破壊力の凄まじさを、この記事を読み終わった後にぜひもう一度体感してもらいたい。


正直職場で思い出し笑いをしてしまうレベル。指宿くんのキス顔は仕事に支障を来たすレベルでヤバイ。
今週号はもう10回読み直してしまいました。


冒頭に書きましたが、割と緊迫した展開だったはずなんです。というか、タロウ父の狂気?みたいなものからはまだ逃れられてないんです。
一応隠れているという状況なのに、初恋ゾンビ史に残るラブコメ回を持ってくるこの構成よ。


峰浪りょうはどうかしてる(褒めてる)


余談ですが、指宿くんはすーぐ想像上で子供を生んじゃうのが面白い。しかも今回は生んでおいてまだ男設定が続いているっぽかったので、流石に無理があるよ!と言いたい(笑)

©『初恋ゾンビ』峰浪りょう/小学館


※おまけ(ニヤニヤしたらRT)

幼なじみの、その先を目指して。「初恋ゾンビ」に心を持っていかれた……

江火野さんを想うだけで、涙が出てくる。


初恋ゾンビ13巻が発売してから、もうすぐ2ヶ月が経とうとしています。
何度も感想を書こうとして、その度に挫折しました。
江火野さんを想う気持ちが一向にまとまってくれなくて、ただただ抑えきれない感情ばかりが胸に渦巻く。


13巻は、エビナーを天国と地獄に突き落としてくる巻です。
単行本の表紙において、3の倍数の女と呼ばれた江火野さん。12巻をスキップして、「3」の付く13巻の表紙を飾りました。
この表紙がもう、凄く素敵な表紙なんですが、作中のあるシーンを想起させてくるからもう、表紙だけで泣きそうになってしまう。


雑誌時でさえ辛かったのに、単行本でまとめて読むと、心を折ってくる破壊力がある。
それでも、13巻で一歩踏み出した江火野さんの心に、エビナーとして私も応えたい。
あの時確かに輝いていた江火野さんの勇気に、応えたいんだ……

もう幼なじみしか見えない


雑誌感想時にも上記見出しは使ったんですが、もうクリスマス編はこれ以外の言葉が浮かんでこない。
タロウの弟、ナストの告白を受けた江火野さん。
ナストの勇気をもらい、江火野さんもまた、タロウに向かって一歩踏み出す。


プレゼントを渡す。
それは当初から決めていたこと。ナストからもらった勇気の使いみちは、そこじゃない。


一姫が決めた、江火野の兄妹が来ているから今日は名前で呼びあうと言うルール。
今は、二人きり。かつての江火野さんであれば、もう向こうだよねと笑ったかもしれない。
でも今は違う。
「ありがとな、江火野」といったタロウに対し、ナストからもらった勇気を使う。


あれ、今日は呼び方違うでしょ?


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いつもと同じ、じゃない


江火野さんが可愛すぎて抱きしめたかった


このシーンに、どれほどの勇気が注ぎ込まれたか。
江火野さん一人では、決してこんな言葉を言えなかったでしょう。
ナストからもらった勇気が、江火野さんの背中を間違いなく押していました。この勇気の連鎖が、本当に素晴らしい。


※参考
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江火野さんの心臓の音は、描かれなくたって分かる。
痛いくらいにドクンドクンと脈打っているに決まっている。読んでいる読者の心臓が、まさにそうなっているのだから。
もう愛おしいくらい。恋をした江火野さんは、回を重ねるごとにどんどん可愛くなっていく。
1つ1つの表情に、読者もタロウも魅入ってしまいそうになる。


かつての江火野さんは、カッコいいとか綺麗とかそういう言葉が似合う女の子だったと思います。
でも今は、可愛いという表現を使いたくなる。
恋をした江火野さんは、間違いなく可愛いのだ……!


このシーンのタロウの心情は、なかなかに考察しがいがあります。
最初は断る気配を見せるものの、最終的には「芽衣」と呼ぶ。
江火野さんの背中から、呼ばないと反応してくれないかもしれないというのもあったでしょう。


ただ、タロウの心の中に、「芽衣」と呼んでみたい気持ちも確かにあったのも事実。
このわずかな時間で、揺れ動く心。それが読んでいてニヤニヤする。
そして訪れたのは、予想を超えた江火野さんの表情。
覚悟はしていた。でもこの漫画は、そんな読者の覚悟を容易に飛び越えていくのだ。


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世界が君色に染まっていく……


もう幼なじみしか見えない。


描かれたのは、江火野さんの笑顔。
タロウに名前で呼ばれるのが恥ずかしくて、吹き出すように彼女は笑う。その表情が、世界を塗り替えていく。


この笑顔に、抗うことなんてできない。タロウの強い決意さえ、江火野さんの笑顔は乗り越えていく。
それまでタロウが持っていた色んな気持ちを吹き飛ばして、タロウの心は江火野さんでいっぱいになったのだ。


あんな風に笑うタロウを、ほとんど見たことないでしょう?
それまでの少し重苦しい雰囲気を、江火野さんにこれ以上惹かれまいというタロウの気持ちを全て吹き飛ばした。
間違いなくあの瞬間、タロウは江火野さんしか見えていなかった。


タロウの心の中心に、確かに江火野さんが立っていたんだ……!


タロウはこれまでも何度か、江火野さんに魅了されるシーンはありました。
お祭りの時、プールの時、林間学校の時、そしてロミジュリを演じた時。
それら全てを過去にするほど、今回の江火野さんの笑顔は、タロウを魅了してしまいました。
指宿くんやイヴでさえ、タロウのこんな笑顔を引き出せたことはないのだから……


一方で、好きという気持ちは残酷でもあると感じました。
イヴのために江火野さんに惹かれまいとするタロウの気持ちを、こんなにも容易く凌駕してしまうのだから……

幼なじみの、その先……

帯の文章はたいてい編集が考えているので、13巻の帯は恐らく担当が考えているでしょう。
悲しいくらい、13巻を象徴する文章になっています。


江火野さんはクリスマスプレゼントを渡した日、タロウとある約束をしていました。
それはちょっとした、ご飯を食べる約束。
これを連載時に見逃さなかった私は、やはりなかなかのエビナーなのではないでしょうか(自画自賛)

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江火野家が経営する定食屋の常連から映画のチケットをもらった江火野さんは、それとご飯の約束を口実に、タロウを誘うことにする。
その時の江火野さんがまた可愛くて。恋する江火野さん最強伝説を築けるのではないのだろうか(真面目)


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タロウに会いたいという気持ちが溢れている


あれ天使がいる!?


まあ私にとって江火野さんはエンジェルなので、見間違いではないんですか(ぉ
ちなみに指宿くんも天使です。
あっちはリリスエンジェルだから紛うことなき天使。リリスエンジェルのグッズ化を公式は急いで!とりあえずクラファンやろう(本気)


……コホン、取り乱しました。


タロウを呼び出して、待ち合わせ場所で出迎える江火野さんがまた可愛い。
この江火野さんの可愛さは、私の主観だけで言っているわけではなく。
待ち合わせに来たタロウも、「ああやっぱ可愛いなあ」という感じの表情を見せてから、努めていつもの姿で振る舞おうとする感じが、江火野さんの可愛さを強く強調しています。


勇気を出して「デート」って言葉を使う江火野さんも、立ち止まってタロウが着いてきてくれるか様子をうかがう江火野さんも、いちいち可愛くて悶えてしまう。
基本的に、あるシーンが来るまではずっと江火野さんの可愛さに悶えています。それくらいの破壊力。常に呼吸困難です。
誰か酸素下さい。


江火野さんの魅力の恐ろしさは、そういう「恋する乙女」的な可愛さだけではない部分です。
本能に訴えかける、凄まじい破壊力の飛び道具を持っている……。


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男って、ホント馬鹿


江火野っぱいに抗えない。


レベルを上げて物理で殴るってこういうことか(違う)
いや目の前にこれがあったら……見ない自信がない。
というか多分、本能的に見ちゃう。


普段冷静なタロウが本能に抗えない感じが、思わず笑ってしまう。
まあタロウは江火野っぱい押しつぶされたこともあるんだけどね。あれは幸せパンチを超えた幸せバズーカだった……


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江火野さんと一緒にいると、タロウは心を乱される。
だからタロウは早く帰りたいと思っていました。
でも、江火野さんの提案を断れない。嬉しそうな顔に負けてしまう。
「見て」しまうと、「言われて」しまうと、タロウはきっと勝てないのだ。


江火野さんに最後にと誘われて乗った、観覧車。
パンツが見えそうで、真正面の江火野さんが見えないタロウ。
イヴで見慣れているはずなのに、「イヴ」では平気なはずなのに、江火野さんのそれにはドキドキしている。
※タロウにとってイヴは家族に近いのかもしれない。この辺の深掘りもしたいけど……


こういう時に、峰浪りょう先生は口元を描く。それは自分に浮かんだ「なんで」の答えを、理解しそうで止めたようにも見えた。
江火野さんに見えそうなことを告げて、目を背けることを正当化することに成功したタロウ。
でも恋の駆け引きは、江火野さんの方が何倍も上手でした。


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天才過ぎて震える


作中一番の機転が利いたシーン……!


天才たちの頭脳戦を謳うラブコメに参戦しても、江火野さんが圧勝してしまうのでは?と思うほどの天才っぷり。
正面からパンツが見えそうなら、隣にいけばいい。

シンプルだけど1番強い。そしてそれを実行できる、今の江火野さんの行動力よ……


心理的にも、物理的にも、江火野さんはタロウに近付こうとする。
近づきたいという自分の気持ちに、素直になっているから。
そんな江火野さんをタロウは変わったと思っています。それは事実です。
でもどうして、とは聞けない。聞いてはいけないことを、タロウは本能的に察しているから。


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江火野さんを変えたのは、タロウだよ……


タロウはもう、視線が合わせられない


江火野さんは、観覧車でかつての指宿くんの問を思い出す。
タロウがどういう存在かを。
あの時と、オンリーワンという意味では本質は変わっていないのかもしれない。
しかし今は、タロウへの気持ちに名前がついていた。その気持ちが、江火野さんに取ってのタロウを「好きな人」に定義させた。


……読んでいる時も、今こうして書いている時も泣きそうになってしまう。
その時がやってくる。
江火野さんは、タロウに自分の気持ちを伝えようとする。
ページを捲る手が震える。江火野さんも読者も、覚悟を決めたのだ。


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その言葉が届くことは無かった


タロウだけが、覚悟できていなかった。


江火野さんの気持ちを、タロウは受け止めなかった。
矢継ぎ早に、タロウは自分の事情を伝えていく。
江火野さんを見ることはなかった。江火野さんに、何も言わせなかった。


見れば揺らぐから。聞けば受け入れたくなるから。
そしてタロウは、江火野さんから逃げていった。逃げるようにではない、逃げたのだ。
タロウの事情も分かる。分かった上で書かずにはいられないのだ。


その気持ちだけは、絶対に踏みにじってはいけないものなんだよ!!


始めは強い怒りが、次に深い悲しみが心の中に広がっていく。
想いが受け入れてもらえないことはあります。江火野さんがそうなることも、私は覚悟していました。
でもまさか、伝えることさえできないなんてあんまりじゃないか……


届くことさえしなかった恋を、どう扱えばいいんだ?
行き場を失った江火野さんの気持ちは、どこにもたどり着くことができない。


江火野さんは泣けなかった。泣かないんじゃない、泣けなかったんだ。
行き場を失ったタロウへの気持ちが彷徨っていて、涙になることさえできていないんだ!
この話を読む度に泣いてしまう。泣けない江火野さんを想うと、涙が溢れてしまう。


江火野さんの心に寄り添いたい。背負えるものなら、その悲しみを背負ってあげたい。
次元を超えて、江火野さんの友人としてあの世界に存在したい。
ただただ、彼女の心に寄り添いたくなってしまうのだ……


タロウを許せない気持ちもありますが、タロウに対する悲しみも強い。
それは、読者、いや私のタロウならばという信頼を踏みにじったから。
私が大切にしていた江火野さんの気持ち、タロウへの信頼を、彼は踏みにじった。


心が散り散りになるほど、悲しかった


それでもまた、心の何処かでタロウを信じている。
11巻で、席田に「恋をしたことを後悔させない」と言ったタロウを信じたい。
タロウを好きになったヒロイン全てに、恋したことを後悔させたりしないことを信じたい。


見てるぞタロウ。最後まで見ているぞ。
後悔させたら、エビナーが、じゃなくて私が許さないからな!!

まとめ


過去最高に時間のかかる感想になりました。
もう表紙で泣くレベルです。エビナーにとって、13巻は心のザワザワが収まらない巻になっています。
本当はもっと沢山文章に書き起こしたいことがあるんですが、もう13巻感想だけは江火野さんについてだけ書きたくて。


この感想を、江火野さんに捧げたかった。
江火野さんの気持ちは、言葉にできなかった。だけどそれがどうした。
それで彼女の勇気が否定されたわけではないのだ。無駄になったわけではないのだ。


自分の気持ちに素直になって、一生懸命タロウへ想いを伝えようとした彼女の姿は、確かに輝いていた……輝いていたんだよ!!


雑誌感想時は、ただ江火野さんの悲しみに寄り添いたいという気持ちでいっぱいでした。
今は少しだけ違います。彼女の悲しみにはもちろん寄り添いたい。
そしてそれと同じくらい、してあげたいことがある。


江火野さんは輝いていたよと褒め称え、抱きしめてあげたい。


いや本当に、江火野さんの友人として初恋ゾンビの世界に存在したくて咽び泣く。
中高生の頃次元の壁を超えたいとか言っていた記憶がありますが、今のほうが100倍真剣な気がする……(真面目)


13巻は本当に見どころが多くて書ききれないので、イヴと指宿くんについてはぜひ、雑誌時の感想を読んで頂ければと思います。

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苦しいくらい、狂おしいくらい、初恋ゾンビが大好きです……


©『初恋ゾンビ』峰浪りょう/小学館

余談

私は江火野さんの恋を9巻で「芽吹く」という風に表現しました。
江火野さんの名前は「芽衣」で、「芽」という漢字が入っているんですよね。
イヴや指宿くんは最初からタロウが好きで、江火野さんだけが作中でタロウへの想いを育て、9巻でその気持ちを芽吹かせていて。


もしかして峰浪りょう先生は、そういう想いを彼女の名前に込めたのかなと思いました。
感想書いていると、こういう気付きもあるんですよ(笑)
だから楽しい……


1巻感想
このラブコメが凄い!ラブコメ好きを絶賛させている「初恋ゾンビ」は絶対に読むべき - いつかたどり着く
2巻感想
脳内彼女×省エネ男子×男装女子+◯◯◯◯!初恋を紐解いていく「初恋ゾンビ」が面白い! - いつかたどり着く
3巻感想
「初恋ゾンビ」指宿くんの、いつかたどり着く場所 - いつかたどり着く
4巻感想
ドキドキが丸見え。「初恋ゾンビ」が素晴らしいラブコメなんだ! - いつかたどり着く
5巻感想
このこじれた初恋を、僕たちは見ていたい。「初恋ゾンビ」が素晴らしいのだ - いつかたどり着く
6巻感想
ここが青春の最前線!尊さをも感じさせる「初恋ゾンビ」が、最高なんだ!! - いつかたどり着く
7巻感想
赤面力が高いラブコメは素晴らしいのだ!「初恋ゾンビ」がやっぱり最高に面白い - いつかたどり着く
8巻感想
逃れられない切なさに、ただ心を委ねて悶えよう。「初恋ゾンビ」が面白すぎる件 - いつかたどり着く
9巻感想
この面白さには、抗えない。幼なじみの恋が芽吹いていく、「初恋ゾンビ」が最高なのだ! - いつかたどり着く
10感想
どうかハッピーエンドを下さい!心を揺さぶる「初恋ゾンビ」の恋模様に、悶えるしかない - いつかたどり着く
11巻感想
叶わなかった恋の先。「初恋ゾンビ」が面白すぎて幸せな件 - いつかたどり着く
12巻感想
恋する幼なじみの可愛さここに極まれり!「初恋ゾンビ」が最高なのだ!! - いつかたどり着く

「初恋ゾンビ」言いたかったのは、大嫌いの反対

先週までは実質江火野さんのターンでしたが、今週からは指宿くんのターンです。
というか、ここ1ヶ月位主人公の出番が少なすぎじゃない?(笑)
今週は一応、冒頭で少し登場しています。今はタロウのターンじゃない、タロウの心を揺らすための乙女たちのターンなのである。


今週読んでいて思ったのは、指宿くんはやっぱり素直じゃない。
素直じゃないけど、正直だなと思ってしまうんだ……

嘘ついたって分かるよ

今週は指宿くんが久留米家に来訪します。
そこで一姫と、初恋ゾンビについての踏み込んだ話をして。


ただ、一姫に「タロウがロリ指宿くんを溺愛している」という誤解があるためか、全くシリアスな空気になってくれません(笑)


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これはイケない


じぽーーー!!!!


Twitterでお姉さんが「ねぇ…一緒にイケないことシない?」という文章が流行っていますが、児ポは駄目ですよ小学館さん!
初恋ゾンビなので、COMIC LOのキャッチコピーである「YESロリータNOタッチ」は守られてはいるけど……(笑)


しかし私も結構な指宿くん好きになってしまったようです。
幼女指宿くんも可愛いとは思いますが、やはり今の指宿くんが1番可愛いよね!


ちなみに、きちんと誤解は解けます。
いやホント、このすれ違いのまま1話進められたらどうしようかと思いました。
アンジャッシュじゃないんだから……!


一姫が大体理解したタイミングで、自分がタロウとの初恋を成就させる方法で、初恋ゾンビを浄化させるつもりはないことを伝える指宿くん。
しかしそこは一姫、恋のレーダーは感度バツグンです。
指宿くんに、タロウのことが好きかを問います。
言葉は偽ることができる。でも気持ちは、偽ることができない。


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説得力ないよ、指宿くん


この素直になれない指宿くんが可愛すぎ問題


口では大嫌いと言いながら、表情からは隠しきれない「好き」という気持ちが漏れてくる。
隠せてない、隠せてないよ指宿くん!
機密が漏洩してしまっています。指宿くんのセキュリティー甘すぎて笑ってしまう。
こういう部分が、指宿くんがチョロインと呼ばれる所以でもあるのでしょう。


そしてだからこそ、愛おしい。
イブスキーさんと一緒に、キュンキュンのキュンってなってしまうシーンです。
何回でも言うけど、可愛すぎぃ!


嫌いという言葉で好きを表現した指宿くんを見て、ちょっとクロスゲームの最終巻を思い出してしまうレベルでした。
www.itutado.com


さて、指宿くんの気持ちについて、江火野さんは、初恋ゾンビが見えていたら好きではいられないと思い込んでいました。
ただ一姫はもっとフラットな視線で見ていて、指宿くんの想いに気づいていたのでしょう。
より正確に言うならば、指宿くんは江火野さんの想像の枠を超えた好きを持っていたので、気づけなかったという感じか。


一部で指宿くんの好きを変態と評することをかなり不服としている層がいるみたいですが、常人の理解できないレベルでタロウを想っているんだから、変態と見られてもおかしくはないと私は思っています。


変態だから何なんだ。常人の理解できないレベルで、タロウを想っている指宿くんを誇れ!
……まあ、単行本では筋金入りくらいに変更しておいた方が、波風は立たないと思いますが(笑)


※自慢じゃないですけど、私の初恋ゾンビ好きも変態的と言われることもありますよ。誇らしい(ぉ

イヴと指宿くん

指宿くんの目的は、イヴの浄化です。
タロウをある種の呪縛から解放するという意味では、タロウ父がしなければいけないかもと言っている悪魔祓いと同じ行為かもしれません。
でも指宿くんは、例えそうなるとしても、もう少しイヴに寄り添った形を望んでいて。


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イヴは指宿くんにとっても、大切な存在だから


退治という響きは、指宿くんには抵抗がありました。
タロウに自分の想いに素直になってほしいとは思う一方で、イヴにひどいことをしたいわけじゃないという指宿くんの想いが読み取れます。
これ、どういう結果になっても指宿くんはやっぱり辛いんだろうな。


今想像して切なくなってしまったけど、イヴはタロウのためなら、自分が浄化または昇華する選択を取ってもおかしくなくて。
あまり性格的な部分で似ていると思ったことはないけど、自己犠牲的な部分は共通してあるのかもしれない……


今週気になる描写として、イヴが雪が振りそうな天気と言うシーンがあります。
その数ページ後、時間も少し経過して、割と晴れた空になっているにもかかわらず、指宿くんがイヴと同じようなことを言うシーンがあります。
これがもう意味深すぎて。


何かしらイヴと指宿くんのリンク性を示唆しているという見方もできるし、指宿くんの心情を表しているとも取れる。
暗喩の可能性は非常に高いと思うんですが、何をという部分がはっきりしなくて。
曇天というタイトルからは、やはり心が晴れない様を描いているかなという気はしています。
イヴの心は……晴れているのかな……

まとめ


今週もまた、いくつか気になる要素が散りばめられました。
これがどう結びついていくのか、非常に気になるところです。


次回は指宿くんとタロウ父がメインになりそうですが、そこにタロウが合流するかは分かりません。
ただタロウは理解しちゃっているので、女の子としての指宿くんを見ても、大晦日のときと同じ感じかもしれませんね。
個人的には、タロウ父が後1日で帰るというのが引っかかりました。
間違いなく、タロウに対して何らかのアクションを起こすでしょう。彼の言う悪魔退治が何か、というのが注目ポイントになってくるかなと。


更に個人的に気になったのは、江火野さんのことです。


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待っているだけで良いの……?


何もしない、何もできないということが、彼女に取っては1番辛い気がするのは、私だけではないでしょう。
ただ何もしないままで、悔やんだりはしたくない女の子だと思うから……(信じて待つ、というのも戦いではあるんだけど)
江火野さんに今できることは、指宿くんを信じることだけなのでしょうか。


私が望むのは、江火野さんらしくあること。
悩んで考えて、苦しんで。その先にある私の想像を超えた江火野さんが、見てみたい。


ああもう、初恋ゾンビが毎週面白すぎて水曜日が待ち遠しいよ!

「初恋ゾンビ」幼なじみの涙を拭いたいだけの人生だった

毎週、読者の心を抉るラブコメ漫画があるらしいです。
初恋ゾンビという名前らしいんですが、ご存知ですか?


最近はラブコメという皮を被った、もっとエゲツない漫画なのではないかと噂されるレベル。
先週に引き続き、江火野さんと指宿くんに重点を当てた話で、江火野さんが物語の核心部分に近づく様子を描いています。


今週は、特にエビナー必見の回でした……


※先週の感想
www.itutado.com

その涙を拭わせて欲しい

江火野さんは、タロウがイヴに恋をしていることを知ります。
それまでは、タロウが好きなのは指宿くんではないかということを、ずっと悩みながら考えていました。
自分じゃない誰かを、タロウが好きでいるということに苦しんで。


それでも、今はそっちの方が良かったと江火野さんは言います。
自分の想いは届かず、タロウの想いは妄想に向かっていることを知ってしまったから。


もちろん、イヴは単なる妄想ではないことを、指宿くんも読者も充分知っています。
しかし伝聞のみで、更に見えない存在を江火野さんに受け入れろというのは、非常に酷でしょう。
いくら指宿くんが、タロウがイヴに恋したことを仕方ないと言っても、常人にそれを理解することはまず難しい。


何より苦しいのは、それを引き起こすきっかけを作ったのは自分という事実


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もし、自分がボールをぶつけていなければ……


なぜ私は江火野さんの涙を拭ってやることができないんだ……!!


江火野さんの涙を拭うためだけの存在として、初恋ゾンビの世界に存在したい人生だった……
告白して想いを伝えることさえできなかった日に、江火野さんは泣けなくて。
彼女が次に泣くときは、タロウが彼女の想いをきちんと受け止めて、その上でタロウから気持ちを伝えられた時だと思っていました。
その涙を見守ってあげたいと思っていましたが、まさかこういう涙の形があるとは……心が痛い。


でももっとダイレクトに、心に訴えてくるシーンはこの後にありました。


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辛い時でも、寄り添える優しさ


エビナーであることを、今日ほど誇らしく思ったことはない。


江火野さんの人生の中で、この時間はトップクラスに辛い時間だったはずです。
自分の想いが受け入れられなかった原因を、自分自身で作ってしまっていたのだから。
タロウにボールを当てたという事実は、江火野さんを苦しめるものでしかなくて。


けれど指宿くんは、江火野さんがボールを当てたことで救われていた。
タロウが初恋ゾンビを見える様になっていたことが、指宿くんを絶望から救うことになっていたのだから。


江火野さんがボールをぶつけなければ良かった言った時の、指宿くんの辛そうな顔。
それが普通の反応だと理解していても、やはり辛かったのでしょう。
その顔に気がついたかは分からないけど、自分が辛く苦しい時に、指宿くんの心に寄り添った江火野さんを本当に褒めたい。


普通はできない。極限状態で、他人を思いやることなんて。
自分が辛く苦しい時に、他人の心に優しく寄り添えるなんて、普通はできないのだ。
でも江火野さんは、指宿くんの心に寄り添った。
「絶対ダメ」という強い否定までして、指宿くんの心に寄り添ったのだ。


江火野さんを好きでいて良かった……!


私はみんなに言ってやりたい。「どうだ、これが江火野さんだぞ!」って。

指宿くんも、飲み込んだ感情や言葉はきっとあったはずです。
でも江火野さんの言葉は、間違いなく指宿くんの苦しさを和らげてくれたはず。
そう言ってもらえただけで嬉しい、という指宿くんの表情を見て、もう二人を抱きしめたくて仕方なかった……


指宿くんの友達が、江火野さんで本当に良かった……

イヴという影

今回のタイトルは、シンプルに「影」というものでした。
この影は恐らく、イヴを表しています。ただ、当初はそれがなぜかというのがよく分からなくて。
それは、私がイヴという存在を認識できているからでした。


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指宿くんから聞く、イヴの存在


江火野さんは、指宿くんからイヴの存在を聞いても、それを具体的にイメージすることができません。
見えない、イメージもできないけれど、タロウの側にいる存在。
自分とタロウの二人だけと思っていた大切な時間に、潜んでいた……影。


江火野さんの想い出がいくつか浮かび、そこにシルエットだけが描かれるイヴ。
なるほど、確かに江火野さんに取ってイヴは影と捉えるしかないのか……


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江火野さんより、それを見つめる指宿くんが辛そうだった……


江火野さんのショックも見ていて苦しいんですが、指宿くんの表情の方が、私を苦しくさせました。
自分をモデルにした存在が、江火野さんを苦しめていることを申し訳ないと思っているのか。
あるいは、イヴをそういう影として捉えさせてしまうことが苦しいのか。


どちらにしろ指宿くんが悪いわけではありませんが、そんな表情をされると心がかき乱されてしまう。
悪いのは君じゃない(なるほどとすごいなは言いません)


罪深いのは、江火野さんのタロウと二人だけの想い出の多くに、実はイヴはいなかったということ。
初期のキーホルダーを渡された時などにはいましたが、プールや林間学校、ロミジュリやデートの時など、いなかったりあるいは江火野さんに心惹かれてイヴが停止していたり。
二人の時間の多くは、間違いなく二人の時間なんです。


でも指宿くんもそれを知らないから、江火野さんの中で「影」としてのイヴは大きくなってしまう。
こんな構成に仕上げてしまうんだから、この作者本当に凄い……

まとめ


書きたいことは山程あって、江火野さんのタロウへの想いを聞いてしまった時の指宿くんの表情とかもそう。
表情が描かれなかったことで、どんな感情が指宿くんに湧き上がっていたか、気になって仕方がなかったり。


江火野さんはタロウを好きでいてあげて」という言葉も、どこか切ない。
そこに指宿くんの気持ちはあるのか……なんて考えてしまう。
最後のあの2ページで、指宿くんはタロウをどう想っているか、江火野さんに伝えられなくなったのではないかと考えていました。
でも江火野さん「は」という言葉から、最初から伝える気はなかったことが読み取れてしまって。


何を持って優しいとするかは人それぞれかもしれませんが、指宿くんは優しすぎるよ……(泣)


で、読者をラブコメに引き戻した最後の2ページ。
柱の文章が若干物議を醸し出しているらしいですが、私にとって、それはどうでも良いことで。
ただ、江火野さんには想像がつかない次元で、指宿くんはタロウに恋をしているということが分かりました。
好きが覆りそうな状況下でも揺らがないんだから、ある意味では変態的なのかもしれません(笑)


とりあえず、赤面している指宿くんは最高に可愛かったです!(ドン)

※画像引用元
初恋ゾンビ/小学館/峰浪りょう

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「初恋ゾンビ」指宿くんの友達が江火野さんで良かった……

ラブコメのヒロイン勢は、言ってしまえばライバルです。
主人公を射止められるのは、基本的には一人のヒロインなのだから。
ハーレムエンド以外、誰かが悲しい想いをすることになる……というのはもう、ラブコメに限らず恋愛漫画において避けては通れない道です。


初恋ゾンビという漫画において、江火野さんと指宿くんはライバルです(イヴもライバルだけどある意味特殊な存在なので今回はちょっと割愛)
確信には至っていないかもしれませんが、お互いがタロウを想っていることを何となく察しています。
※今週号で、その部分で指宿くんがしかけていたりするわけですが


ただ、彼女たちはライバルではありますが、友達です。
指宿くんにとって、江火野さんはただ一人の女友達でした。
そのことを、読者がこんなにも強く感謝する日が来るとは……!


終盤のシリアスさを醸し出している初恋ゾンビなので、感想も真面目になりがちなので、始めにネタっぽいことを言わせて欲しい。


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ドルンッという響きの強さよ……


世界よ、これが江火野っぱいだッ……!!!


……コホン、という感じで以下はシリアスに本編感想です!

江火野さんのため?イヴのため?

前号の感想は忙しくて書けていませんが、とんでもないことが起きていました。
それは、江火野さんがイヴの存在を知るということ。
話の流れとしては、悪い文脈でイヴの存在が伝わってしまい、それがタロウに影響を与えているという風に江火野さんは解釈してしまいました。


元々、初恋ゾンビという存在をプラスの解釈で捉えることは基本的に難しい。
常人には理解しがたいものだし、見えることを肯定的に受け止めるというはずもなくて。
ある意味では、注釈無しにその存在を知った時の江火野さんの反応は、多くの人間がする反応と言えるでしょう。


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強張った江火野さんの表情。辛い……


更に言うと、江火野さんは自分自身の責任も強く感じているからこそ、余計にそれを何とかしなければならないという想いに駆られたのでしょう。
『イヴ」という文脈でより、『初恋ゾンビ』という文脈で話を聞いてしまった江火野さんからすれば、最もな反応です。


誰も悪くないから、これがまた非常に辛い。
江火野さんに、そんな表情をして欲しくないのだ……


ここで指宿くんは、江火野さんときちんと話をすることを決めます。
もちろん、江火野さんをこのままにしておけないという、指宿くんの想いはあります。
ただ深読みするならば、イヴのことを江火野さんに害悪だと思って欲しくないという気持ちもあったのではないでしょうか。


指宿くんは、最終的にタロウのためになると思ってイヴを昇華させようと考えています。
それは、イヴが憎くてということでは決してなく。
指宿くんにとっても、イヴは特別な存在になっています。それこそ、友達に近いものがあるかもしれません。
だからこそきちんと話して、害悪なだけの存在じゃないことを伝えたいという気持ちがあったのではないかと、個人的には思っています。
……考察というよりは妄想だし、願望ですが(笑)

指宿くんの友達が江火野さんで良かった……

今回、印象に残るシーンがいくつかありますが、その中でもこのシーンに触れないわけにはいかないというものが1つあります。
それは、指宿くんが江火野さんをたった一人の女の子友達だと発するシーンです。


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指宿くんは少し嬉しそうに、江火野さんは少し驚きながら


読者からするとこれは周知の事実ではありますが、指宿くんがこれを発するということにやはり意味があると思いました。
もしかしたら、江火野さんは心の何処かで自分が一方的に指宿くんに関わっていると思っている部分があったのではないでしょうか。


長女気質を発揮しながら友達である指宿くんを守ろうとしているけれど、指宿くんは私のことを友達だと思ってくれているのか……みたいな。
強気な江火野さんですが、何となくそういう奥ゆかしさを持っているんじゃないか、とエビナーの私は感じることもあって。


もちろん、指宿くんも江火野さんのことは友達だと思っていました。
女友達だと口に出せることを、少し嬉しそうに言う指宿くんとかもう可愛すぎでしょ!
悶えて良いんだよイブスキーの皆さん!


この発言にはそれ以上の意味がないと思いたい。もしあるならば、それは……指宿くんが降りようとしていることがこの場面からも読み取れるということになってしまうから
※来週にならないと分かりません……


もうこれだけでも良い話なんですが、本当に泣きたくなったのはこの後でした。
落ち着いて話をするため、江火野さんを自宅に泊める指宿くん。
少し母親を交えて話をして、指宿くんの部屋に向かう二人。
ナチュラルに同じベッドに入っているのを見て、もう軽く泣きそうでした。
ああ、二人は本当に友達なんだなあ……と。


そして自分のことを交えて、初恋ゾンビの話をする指宿くん。
彼女が味わってきた苦しみを、孤独を、今……友達である江火野さんが受け止める。
優しく、けれど力強く抱きしめる姿は、一人じゃないことを江火野さんが全身で伝えたかったのでしょう。
私があなたに寄り添うよ……、きっとそんな、江火野さんからのメッセージ。


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そして指宿くんは、苦しさをようやく吐き出せた。


指宿くんの友達が江火野さんで良かった……!


読んでいる時も泣いていた私ですが、この文章を書いている今も涙目になってしまっています。
人の辛さに、苦しみに、優しく寄り添おうとする初恋ゾンビが本当に素晴らしい。
指宿くんも友達の江火野さんの心を落ち着けようとしたし、江火野さんは指宿くんの苦しみに寄り添おうとして。
彼女たちは恋のライバルだけど、友達なのだ。苦しんでいるならば、それを何とかしてあげたいと思う優しいヒロインなのだ……!


江火野さんが自分で分かっているように、指宿くんの苦しみを本当の意味で救えるのは、江火野さんではない。
それはきっと、タロウにしかできないことなのだ。
だからと言って、江火野さんの行動に意味がないわけではない。


その苦しみは、タロウにしか解き放てないもの。
江火野さんが抱きしめても、苦しみは完全には消えないでしょう。
でもそれを和らげることはできる。心に寄り添うことで、苦しみを分かち合うことできる。


ああもう、女の子同士の友情で私を泣かせに来るんじゃない!!


この恋がどんな結末を迎えるか分からないけれど、ベッドの上で二人抱き合った日を、そんなこともあったねといつか彼女たちが笑いながら話せる日が来ることをなぜか願ってしまった。
二人の友情がずっと続きますように……。多分、多くの読者が似たようなことを思ったことでしょう。


エビナーの私ですが、江火野さんだけでなく指宿くんの辛さや苦しさにも寄り添いたくて咽び泣く。
優しく心に寄り添おうとする姿を描いてくれる、初恋ゾンビが……大好きだ……
※この気持ち、読んでいる読者に伝わってほしい

まとめ


初恋ゾンビ13巻の書影が出ました。予想通り3の女神、12巻をスキップして満を持しての江火野さんだッ!!
可愛すぎじゃないですかもう。興奮して変な声が出るレベル。可愛い(大事なことなので2回言いました)
場所は例の観覧車なので、深く考えると切なくて苦しそうですが……


雑誌感想であと1つ言うことがあるとすれば、指宿くんの最後のセリフでしょう。
「だった」という過去形が、非常に気になっています。
今は違うと、嘘を付くつもりなんじゃないかと……
毎週気になってばかりですが、もう最後まで見守るしかない。EDまで泣くんじゃない!(今週すでに泣いてる奴)


あ、朱々子は公式で指宿くんの妹ポジションになりましたね。私も朱々子みたいな妹が欲しい。
絶対可愛いじゃないですか……!


※画像引用元
初恋ゾンビ/小学館/峰浪りょう

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「初恋ゾンビ」の秘め事と江火野さん

まず最初に宣伝させて下さい。
『初恋ゾンビ』作者の峰浪りょう先生のファンと化している私ですが、今回初めて自ブログ以外のメディアで峰浪りょう作品の単独レビューを書くことができました。


lab.comic.k-manga.jp


『ヒメゴト~十九歳の制服~』は非常に濃い作品で、上記記事を書くのも非常に苦労しました。
私はライトに楽しめる作品の感想が得意なので、最近の初恋ゾンビ感想も実は時間がかかっています(笑)


『ヒメゴト~十九歳の制服~』という作品については、上記レビューを読んで頂くとその濃厚さが伝わると思います。
で、この作品はタイトルの通り、主要キャラには表に出せない『秘め事』があります。
峰波りょう先生のキャラは、大なり小なり何かを秘めているのかもしれない……とふと思うことがあって。
今回はそういう観点で、『初恋ゾンビ』の秘め事と、江火野さんについて書いてみようかなと。


※雑誌のネタバレが含まれているので、単行本派は注意


初恋ゾンビの秘め事


『初恋ゾンビ』の秘め事は、何が思い浮かぶでしょうか。
大半の場合は、自分に関する秘め事と、自分から他社への感情というのが初恋ゾンビの秘め事でしょう。
指宿くんの秘め事は、本当は女性であることと初恋ゾンビが見えることでしょう。
タロウへの気持ちも秘め事かもしれませんが、最近全く秘められてないんだよなあ(チョロスキくん……)


タロウの秘め事は、結構面白いなあと個人的には思っています。
指宿くんと同様、初恋ゾンビが見えることを秘めているというのもありますが、面白いのは恋愛方面の秘め事。


気づいていることを自分にさえ秘める。
……という部分です。
それは指宿くんの性別だったり、あるいは指宿くんや江火野さんの気持ちだったり。


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タロウの秘め事


指宿くんのタロウへの気持ちと違い、自分自身にさえ秘めている(気づかないふりをする)感じが面白いんですよね。
それに気づいてしまうと、自分が大切にしたいと思っているものが崩れてしまう可能性があるから、自分自身にさえ秘めて自覚しないようにしているというのが、他のキャラには見られない秘め事だと感じています。
あとはイヴと共に生きるということを、指宿くん以外には秘めているというのもありますね。


ではイヴはどうでしょうか。
タロウがイヴを選んだことで、基本的には秘め事はないように思えます。
ただし、恐らくではありますが、イヴはより自立した初恋ゾンビになったことで嘘がつけるようになっている。


今は秘め事はないかもしれませんが、持ちうる可能性はある……という感じでしょうか。
最も、この場面で嘘をついているのでは?と思う場面もあったので、すでに何かしらの秘め事を持っている可能性はありますが。


他にも、指宿くんとタロウは自分が初恋ゾンビが見えることを秘めていますが、相手が見えることも秘めています。
※まあこれについては……最新話読んで下さいという部分もあるんですが


こうして見ると、終盤に差し掛かろうというのにまだ秘め事はかなり残っていますね。
というか、終盤だからこそ新たな秘め事ができているとも言えるかもしれません。


その一方、主要キャラの中で当初はイヴ以上に秘め事と無縁だったキャラがいました。
それが江火野さんでした。

江火野さんの秘め事


江火野さんといえば、曲がったことが嫌いで隠しごとは無し。
鎌倉武士のやあやあ我こそは(今は諸説あるけど)みたいに、真っ向勝負を好む印象です。
素直な心で人に接することができるのは、江火野さんの美徳でしょう。


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自分の気持ちにも、素直になれる


しかし、今は少し違います。
その心に、一点の曇りがないわけではない。
指宿くんの秘密を知ったことで生まれた江火野さんの秘め事が、彼女の心を揺らしています。


それは自分に関するものではなく、指宿くんが女の子であるということを、周りに……より正確に言うのであればタロウに秘めること。
指宿くんのためだけであれば、それも江火野さんらしいと言えたかもしれません。


ただ彼女はそれだけじゃなくて、自分のために秘めている。
その情報がタロウに伝わることが、自分にとって良いことではないことを何となく感じている。


他社の情報を半ば自分のために秘めているというのは、他のキャラと大きく違う点でしょう。


例えば朱々子も同じ秘め事を持っていますが、彼女がそれを秘めているのはあくまで指宿くんのため。
むしろ朱々子にとっては、明らかにしたいものです。これは指宿くんの祖母も同じでしょう。


作中で最も素直なキャラだった江火野さんの秘め事は、ある意味では最も自分の醜さを突きつけるものになっています。
秘密もなく、まっさらだった江火野さんに、その秘め事を背負わせる。
これが峰波りょう先生の怖いところ。


ではなぜ、江火野さんがそういった秘め事を背負うことになったか。
それは江火野さんが、自分の弱さと向き合うためじゃないかなと思っています。


初恋ゾンビというラブコメは、作中で描かれた恋だけではなく様々なことを通して主要キャラが成長していきます。
人と出会うことで、体験をすることで、学び変わっていく。
そんな姿を、この作品は作中で描いてきました。


江火野さんの素直さは美徳です。。
ただ、世の中の物事全てが素直に話せば良いというわけではありません。
そういう意味では、江火野さんは己の内に留めておけないという弱さがあると見ることができます。


悪気はないとは言え、秘めておくことで誰かが傷つくこともなかったのではないか……という場面が無かったかと言えば嘘になります。
素直に話すことで、指宿くんが心を痛めてしまうこともありました。


だからこそ、自分の弱さと向き合うために、江火野さんはこの秘め事を背負うことになったのかと思います。
秘めることの苦しさを知り、それでも秘めざるを得ないことを背負うことで、峰波りょう先生は江火野さんを弱さと向き合わせたのではないでしょうか。
江火野さんに与える試練としては、これ以上のものはそうないでしょう。


エビナーとしては、非常に心苦しい展開です。
けれど、この秘め事を乗り越えた先の江火野さんを、少なくとも私は見たい。
今苦しんでいて、これからもっと辛い想いをするかもしれないと分かっていても、それを乗り越えた江火野さんに私は出会いたい。


今はそんなことを考えています。

まとめ


いつものような感想ではなく、考察というより雑感という形です。
ただ、江火野さんにとっては一番苦しい形で内に秘めなければいけないことができてしまっているよなあとはずっと思っていて。
それが彼女にとって、どういう意味をもたらしているのか……というのをふと考えてたくなってこの記事を書きました。


改めてこのラブコメは深い。面白い。
5巻まで読めばもうハマって抜け出せないからみんな読もう!


www.sunday-webry.com

「初恋ゾンビ」おかえりラブコメディー

すっかり忘れていましたが、初恋ゾンビはラブコメ漫画です。
ここ数ヶ月は、心をざわつかせる尖った恋愛漫画という感じですが、サンデーラブコメの一角を担う作品なのですよ!


第136話は、久々にラブコメ回です。
フラれた江火野さんが再びタロウの元を訪れ、更にでかけた先で女物の着物を着た指宿くんに遭遇する。
そんな緊迫した状況下で、逆にラブコメをやるのが峰波りょうって作者なんだよ!


冷静に考えると、どうかしてる(褒めてます)



※峰浪りょう先生の代表作を、遂にライターとしてメディアでレビューしました(嬉しかったのでブログにも貼り付けちゃう)
lab.comic.k-manga.jp

おかえりラブコメディー


指宿くんは、タロウが江火野さんが気になっていることを知っています。
優しい指宿くんは、自分のことよりタロウがちゃんと素直な気持ちで恋愛できる状態にしてあげたいと思うようになっていて。
自分の気持ちを押し殺そう、今の指宿くんはそんな状態でした。


が、好きという気持ちが無くなったわけではありません。
長年思い続けた気持ちが、そう簡単に消えるはずもなく。


女物の着物を着た指宿くんの前に、事情を知らない龍や亜美たちも合流してしまう事態で、タロウは何とかフォローしようと頑張ります。
話の流れの中で、男でも可愛いから、女装させたくなる気持ちもわかる……という発言が飛び出して。
もうどうなるか、読んでいてはっきり分かった。だって指宿くんはチョロインだもの。


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赤面しちゃう。だって好きなんだもん


おいおい最高かよ


指宿くんの可愛いところ、頂いてしまいました。
一言「可愛い」って単語を聞いただけで、顔面コントロールが効かなくなってしまうとか可愛すぎか!
明らかに昔よりチョロくなっているのが面白い。


指宿くんの男装時はクール系ですが、女性姿の時はコントロールが効きにくいというのもあるかもしれません。
結構格好から入るタイプだと、可能性あるよね。


それだけじゃなくて、昔よりコントロールができなくなっているのならば、やはり指宿くんは本来の女性の姿に戻りつつあるということなのでしょう。
更に言うのならば、昔よりきっと、今の方がタロウを好きという気持ちも強くなっているのだと思います。


作中で恋心が芽生えた江火野さんが、好きという気持ちを強くしていくのは当然です。
でも指宿くんだって、タロウと一緒にいる時間を重ねている。
江火野さんに隠れているけれど、指宿くんのタロウへの好きという気持ちは、確実に昔より育っている。
そういう気持ちが読み取れる、初恋ゾンビが好き。


しかし読者はのんきに指宿くんチョロ可愛いとニヤニヤできますが、事情を知らない龍や亜美からしたら、指宿くん女の子過ぎない……?と思って当然です。
こんなに可愛い男の子は……まあ最近は稀にいるよね(この手の文章、初恋ゾンビで書くの久々)


押し寄せる喜びビッグウェーブに流されっぱなしの指宿くんは、自分が情けなくて泣いてしまいます。


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もうこれ完全に女の子


はーもう初恋ゾンビは全くもう!


お可愛いビッグウェーブが読者を飲み込んでいきました。
イブスキーさんたちが久々に喜びの感情で憤死してます。
初恋ゾンビで、久々にニヤニヤが止まらないシーン。読んでいて幸せな気持ちになってしまいました。


なんという艶っぽさ。少女というより、女性と表現したい。
泣いて熱くなっている目の部分にチューするシチュエーションが、脳内で再生されていました。
大体ダンス・ダンス・ダンスールのせいです(主人公がおでことかそのへんにキスするのが好きらしい)


何が素晴らしいかって、それを見た時の主要キャラの反応ですよ。


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これがコメディーだ!


四者四様の反応が楽しい……!
タロウはもう自分に対して必死に言い訳しているし、隠そうとする江火野さんと対象的に、チャンスと見なしてカミングアウトしようとする朱々子。
というか、朱々子はなんでアタックNo1を知っているんだ……
※だけど涙が出ちゃう 女の子だもん。という歌詞がある


このコマだけをもうしばらく眺めていられるレベルで楽しい。
本当にしばらく初恋ゾンビでラブコメを見ていなかったから、心が安らぐ感じがしました。


指宿くんを中心としたラブコメがこのタイミングで描かれたのは、本当に凄いなと思っています。
その前の号から、読者はドキドキしてたからね。
まさかのラブコメ回で、緊張からの緩和で破壊力抜群でした。
おかえりラブコメディー!
※なお次号までに出ていく模様

笑って江火野さん

そんなラブコメ回ですが、やはり私が気になるのは江火野さんの心理状態。
指宿くんを最初に見つけたのは江火野さんですが、色々なことを考えて今の姿の指宿くんをタロウから遠ざけようとします。


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嘘ではない。でもいちばん大事なことを言っていない


この場面、タロウがいることを指宿くんに伝えたくなかったことが分かって、心が痛い。
江火野さんは、タロウの好きな人が指宿くんではないかと思っています。


好きな人の好きな人。
そんな考えが、きっと江火野さんの頭の中をグルグルしていて、伝えられない。
そのことに心を痛めている江火野さんの側にいたくて咽び泣く。


まだまだ江火野さんが笑える状態ではないのは重々承知ですが、作り笑いじゃなく心からの笑顔を見れるその日まで、江火野さんを応援し続けたい。
私の想いが、江火野さんを守るから……(ガンダムSEEDのフレイっぽく)

まとめ


天の恵みのごとく与えられたラブコメ回に、幸福感に包まれた読者も多数いたのではないでしょうか。
私は幸せでした。やっぱりラブコメって素晴らしい。


ちなみに1番の見せ場は他にあります。ヒントは指宿くんの胸について。
みんなが大体同じこと思っていて、あんなの絶対笑うだろ!
朱々子もさらっとひどいこと思っているのが面白い。
慎ましい胸が指宿くんの魅力ですよ(フォローしているつもり)

おまけ

また初恋ゾンビをまとめ買いしました。購入数が100冊を超えてから数えるの止めましたが、布教活動は止められないのだ……ムフ♡(あだち充風)

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