いつかたどり着く

漫画を中心とした感想&レビューサイト。イベントレポも書きます

「初恋ゾンビ」好きだった気持ちを想い出にして、これからの人生を歩いていく

すげえ、お前はすげえよ。
今まで読者からはそんなに好印象を持たれなかったキャラが、1話で評価をひっくり返す瞬間を見ている。
初恋ゾンビのナストが、まさにそうでした。


クリスマスの日に行われたタロウの誕生日会。
兄の誕生日パーティの時になんで兄の幼なじみに告白しようとしているんだという読者のツッコミを交わしつつ、告白の舞台を整えたナスト。
待っていたのは、予想外、いや予想以上と言うべき展開でした。

※前回の感想
www.itutado.com

消えた初恋ゾンビ

タロウはナストの告白を止められず、江火野さんはナストの告白を受ける形に。
しかも、指宿くんが盗み聞きはよくないと止めたことで、その結果も分からずじまい。
今までも告白の現場見てきたじゃん……と思ったけど、指宿くんは告白現場そのものを盗み聞きはしていない(タロウは林間学校でしていたことあるけど)
このあたりは、やはり「恋」を特別なものとして捉えているのかもしれない。


部屋から出てきた告白後の二人を見た時、一番驚いたのは誰だろうか。

f:id:watari11:20180411032913j:plain
消えた初恋ゾンビ


指宿くんやイヴも当然驚いている。
しかし1番は、しばらく言葉を発することも忘れ、動転してしまったタロウなのは間違いない。
ナストの初恋ゾンビは失恋ゾンビ化する、江火野さんがナストの告白をOKするはずがない。
……という確信がタロウにはあったからだろう。


それはなぜだろうか。江火野さんはナストに恋愛感情を持っていないという気持ちがあったのは事実でしょう。
ただ、タロウは自分が江火野さんに惹かれているように、江火野さんが自分に惹かれていることも薄々感づいているのかもしれない。
だからこそ、江火野さんがナストに振り向くわけがないと信じていたような気がします。


ナストは失恋したにしては楽しそうで、江火野さんも一緒に笑っていて。
タロウは意を決して江火野さんに問う。なんて答えたかを。


f:id:watari11:20180411032914j:plain
どこか満ち足りたような、江火野さんの笑み


この言葉だけで、ナストが多分凄いことをしたのが分かってしまった。
江火野さんの想像、想定を超えたのでしょう。
満ち足りたような江火野さんの笑みが、印象的に胸に焼き付いてしまう。


ナストは気持ちを伝えただけで、江火野さんの返事は聞きませんでした。
自分に自信がないから、江火野さんに誇れる自分でないから。


f:id:watari11:20180411032915j:plain
きっと叶うことはない、だけど尊い約束


お前カッコいいよ


逃げてるだけじゃんって心無い人は言うかもしれないけど、告白するその勇気が凄いし、自分に足りないもの見つめて、自分の気持ちを昇華させられるその姿に痺れてしまう。
勘違いして欲しくないけど、これは逃げではない。
自分の気持ちに正直になって、その上で「江火野さんを好きだった」気持ちを想い出に昇華して、これからの人生を歩いていくというナストの決意の告白なのだ。


f:id:watari11:20180411032916j:plain
好きだった気持ちは、ゆっくりと想い出に溶けて……


だからこそ、初恋ゾンビは席田くんの絵と同じように、初恋ゾンビはスノードームに吸い込まれていく。
好きだった気持ちが、初恋の輝きが、想い出に昇華されていく。
手のひらクルーどこから手のひらドリルですよもう!
この年で、こんなカッコいいことができる男の子が世の中にどれだけいるっていうんだ。


多分、いっぱい考えたと思う。どうすれば良いかを。
その答えがこれだから、ナストに120点をあげたい。
私がラブコメの男キャラに100点以上をつけるなんてめったにないからね、ここ数年ではナストだけです(マジで)


そんな心揺さぶられる初恋ゾンビを読んだ時に、こんなゲスいことを考えていた人間がいるらしい。



我ながらやべーなこいつ

指宿くんの見所

もちろんサンタコスしてる部分ですよ!

f:id:watari11:20180411032912j:plain
ヘソ出しサンタコス


可愛い。200点(ヒロインに激甘な採点)

まとめ


ナストの株が急上昇した話でした。
なんというか、両思いにならなかった告白で、これだけ充実感が漂う告白も珍しくて非常に印象的です。
結構感動してしまったかもしれない。この話は間違いなくナスト回です。


そして良くも悪くも真っ直ぐな江火野さんだな……と思ってしまったのは、正直に答えようとする誠実さ。
タロウが好きだと伝えたら、家族間が拗れてしまう可能性も当然あって。
そのへんも考慮した上で、正直に伝えるのは構わないけど、描写的にはそこまで考えられてなさそうな気が。
もしかしたら、それは江火野さんの強さでもあり弱さなのかもしれない。
でも私は、江火野さんの強さも弱さも愛したいです。だってエビナーだもの。

スポンサーリンク