1月のマンガはかなり豊作でした。特に1巻完結ものや短編集が凄い!
2018年も始まったばかりですが、漫画との巡り合わせは非常に好調。今年は面白いマンガにたくさん出会えそうな予感がします。
1月発売の漫画で、「からかい上手の高木さん」作者である山本崇一朗先生の短編集は、個人的に注目していた作品。
また漫画好きとしては、惑星のさみだれやスピリットサークルを描いた水上悟志先生の短編集は、かなり楽しみだったのではないでしょうか。
そんな感じで、1月のおすすめマンガ感想をまとめてみました。どれも面白いよ!
【2018年版】このマンガがすごい!おすすめの漫画ベスト20を紹介する - いつかたどり着く
恋文(短編集/山本崇一朗)
からかい上手の高木さん作者である、山本崇一朗先生が描いた短編集。
高木さんや西片のモデルとなったキャラや、ふだつきのキョーコちゃんの元となっている短編が収録されていて、ファンにすればたまらない作品。
もちろん作品自体の面白さも確かで、個人的には家に魔女がやってくるみならいウィッチが好き。
高木さんはしたたかな少女ですが、山本先生が描くポンコツな女性キャラもまたかわいいのである!
頑張りやさんだけど、どこか抜けているみならい魔女が奮闘する姿は、読者の頬を緩ませる魅力があります。
ちょっとポンコツなトカゲ……もとい怪獣少女が登場する「怪獣のトカゲ」もオススメ。
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恋文/山本崇一朗/小学館
放浪世界(短編集/水上悟志)
水上悟志の短編集。
帯にも記載がある「虚無をゆく」は、SNSでかなり話題になるほど心に響く内容です。
未読の人にはネタバレ無しで読んで欲しいので、気になる方はぜひ買って下さい。私もあんな風に考えさせられるSFには弱いのだ……
虚無をゆく以外でお気に入りの短編が、「竹屋敷姉妹、みやぶられる」です。
竹屋敷姉妹はよく似ていて、二人で入れ替わって誰も気づかないことを楽しんでいました。
でもある日、彼女たちを見分ける少年と出会って、「自分」を見てもらうという初めての体験を得ます。
そこから段々と二人の感情に変化が表れていく様子が、とても微笑ましい。
楽しさも切なさも読者から引き出してくる、超おすすめの短編集です。
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放浪世界/水上悟志/マッグガーデン
彼女は宇宙一(短編集/谷口菜津子)
こちらも短編集。この美しい表紙に一目惚れした。
内容と絵柄は、万人向けではないため、読む人を選ぶ作品です。
ただ人間のどうしようもない部分や、妙に心に引っかかるざらっとした感じとか、そういう理屈じゃない部分を詰め込んだような内容に私は魅了されてしまいました。
表題作の彼女は宇宙一のオチなんか、もう大好きなんですよ。
なんというか、ドラマなんだけどB級ドラマとでもいうのか、ちょっと外してきてる。カッコがつかない。
だからこそ妙に親近感を抱いてしまう。そんな短編集です。
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死神坊ちゃんと黒メイド(1巻/井上小春)
純愛&逆セクハラコメディー漫画。
コンセプトは「ちょいギャグちょいエロちょい純愛」とのこと。
坊ちゃんと呼ばれている少年は、生物に触れると触れた生物を死なせてしまうという魔女の呪いを受けています。
しかしそんなことは関係ないというかのように、黒メイドのアリスからの逆セクハラの嵐。
困っちゃうよね(笑顔)
逆セクハラと言ってはいますが、坊っちゃんが本気でそれを嫌がっていないことが、読んでいて自然とわかります。
ちょっと歪んでいるかもしれませんが、これが二人のコミュニケーションなんでしょう。
時には触れられない切なさを感じますが、それを乗り越えて一緒にいたいと思う二人がいいのだ!
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死神坊ちゃんと黒メイド/井上小春/小学館
欅姉妹の四季(1巻/大槻一翔)
四季のある日本の暮らしの美しさを、四姉妹の日常を通して描いた作品。
これも表紙に惹かれて買いました。ハルタの表紙は漫画好きと波長が合うから困る。
四季のある風景にももちろん注目ですが、四姉妹の賑やかな日常が読んでいて楽しい。
姉妹もまた四季のようにそれぞれ違う色を見せて、一緒にいることでその人の少し違った一面を引き出すこともある。
一人ひとり、他の姉妹が大好きなことが容易に読み取れて、ニヤッとできるのも大きな魅力です。
時には怒ったり仲違いすることもあるけれど、根底に「好き」があるのがいいんだよなあ……
ちなみに1巻の四季は初夏です。
うたかたダイアログ(2巻/稲井カオル)
今一番面白い少女漫画ラブコメ。
本当にその辺りにいそうな高校生男女による日常コメディーで、ドラマチックなことはびっくりするほど怒らない。
繰り広げられるのは、とてもためになるとは思えない話。まさに無駄話という印象。
でもその無駄話が、どうしようもないくらい楽しそうで。
こんな風に畳み掛けられたら絶対楽しくなる
いつまでも読んでいたくなる、楽しそうな二人の会話劇。
ボケもツッコミもキレが良すぎて笑ってしまう。
楽しいという気持ちがずっと続く、男性にももっと読んで欲しい漫画です。
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うたかたダイアログ/稲井カオル/白泉社
ニコラのおゆるり魔界紀行(1巻/宮永麻也)
人間の少女が魔界を旅する紀行もの。
今作も表紙買い。表紙が好きな感じだとついつい買ってしまうのだ(8割くらいは当たる)
魔界というと怖いものを想像しますが、ニコラから見る魔界は時に人間という理由で追いかけられることもあるけれど、暖かみが滲み出ています。
このニコラが向こう見ずでハラハラする場面もありますが、なんだかんだ周りを巻き込んで、ほのぼのとした空間を作り出す。
お互いを怖いものと思わず、理解し合おうとすることができれば、怖いものもそう多くはないのかもしれません。
個人的には、ホテルで幽霊と出会う話が好きです。
悔しいけどちょっと泣きそうになった。誰かを思う優しい気持ちに包まれたのだ……
猫村博士の宇宙旅行(1巻完結/杉谷庄吾〔人間プラモ〕)
SF好き、冒険好き、漫画好きに贈られた極上のエンターテイメント。
猫村博士が宇宙の真理を求めて旅をする中で、仲間を見つけたり大切な人と巡り合ったり。
ワクワクする要素をギュギュッと1冊に詰めた、奇跡のような漫画なのだ。
未知なる世界への冒険、寄った惑星で出会う美女。
広い宇宙での、同郷の先駆者との邂逅。
絶対に楽しいエンターテイメントが、ここにあるのだ。
熱いレビューを書いているので、こちらもぜひ参考にして下さい。
試し読み
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猫村博士の宇宙旅行/杉谷庄吾〔人間プラモ〕/宙出版
初恋ゾンビ(10巻/峰浪りょう)
ハッピーエンドを下さいと、願わずにはいられない。
10巻に到達した今なお、この作品は青春の最前線に立っています。
友情と恋が入り乱れ始めた展開に、感情のすべてが引き出される感覚を覚えてしまうのだ……
「好き」を自覚したヒロインたちが、タロウの行動に一喜一憂する姿は、頬が溶けそうなくらい緩んでしまう。
その一方でヒロイン二人が急接近し、友情を育むことで更に恋愛戦線が複雑化していく。
ニヤニヤしたかと思えば、苦しいくらい切ない気持ちにさせられてしまう。
読者を感情のジェットコースターに乗せてくる、そんな初恋ゾンビが私は大好きです。
試し読み
seiga.nicovideo.jp
画像引用元
初恋ゾンビ/峰浪りょう/小学館
まとめ
新刊を語る会に参加してきました!
— ふな (@funa_0502) 2018年2月7日
彼女は宇宙一
ひさかたのおと
恋文
ロマンチック
ニコラのおゆるり魔界紀行
二本松兄妹と木造渓谷の冒険
放浪世界
欅姉妹の四季
綺麗なお姉さんと呑むお酒は好きですか
西荻窪ランスルー
初恋ゾンビお渡しセット
……が私のラインナップです
#新刊を語る会 pic.twitter.com/nDakTUoaH0
だいたい上記のリストが1月の個人的なおすすめですが、いくつか漏れてしまったのでそちらもリンクだけ最後に貼っておきます。
短編集を中心に、1月は実に豊作でした……
少年誌系のラブコメはちょっと少なかったかもしれません。初恋ゾンビとりぶねすくらいかな?
シューダンはね……もっと続いて欲しかった(多分次の4巻が最終巻になる)