2015年注目度No1ラブコメ。
白泉社がそう言ってのける作品がある。花とゆめで連載中の高嶺と花だ。
- 作者: 師走ゆき
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2015/03/20
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (5件) を見る
1巻発売日に合わせ、特設サイトを作ってしまうくらいのプッシュ具合だ。
私は花とゆめを去年から購読しているが、この作品が読み切りだった頃から読んでいた。
これは絶対に連載して欲しい。
そう願っていた作品が連載開始となり、単行本も発売された。
連載になっても、この作品に魅了され続けている。
スペックは高くて内面は残念な青年と、The・庶民な女子高生コンビ
始まりは、姉のかわりにお見合いに出席したことだった。
最悪なファーストコンタクトをしたはずだったのに、なぜか御曹司・高嶺は普通の女子高生・花のことが気に入ってしまう。
高嶺は、高所得・高身長・高学歴と、スペックは非常に高い。
高いのだが……お世辞にもそのスペックを活かしているとは言えない。
花に反論し、女に困ったことはないと言うシーンは、それが顕著に表れている。
この状況で、ヒロインに「で?」って返されるイケメンって……
私には分かる。きっと、やってみたかったのだと。
女性と接する時に、こうすると良い的な認識を、どこかで持っていたのだろう。
実際に使えそうな場面がきて使ってみたものの、その後に何をすべきかまでは分からないのが少し可愛い。
その後は、多分流れだからね。でも初心者にはその流れが難しんだ。
高嶺はまた、高飛車な性格をしている。勝ち誇った笑みが、非常に印象的だ。
ああ、何だろう。
残念かオーラが漂っている。
これはアレだな。だめ可愛いってやつだな。
このレベルになると、分かりやすくて逆に扱いやすい部分がある。
若干面倒ではあるが、花がすぐに高嶺の扱い方を覚えているのが面白い。
負けず嫌いな性格を、ちょこっとくすぐってやればイチコロなのだ。
そんな単純な高嶺だが、時にはドキっとするような言葉を紡ぐ。
自分を大きく見せがちな高嶺が、ふとした瞬間に見せる素の表情や、不器用ながらも花を気遣うシーンは、思わず男性の私もニヤニヤしてしまう。
振り回したり振り回されたり。その中にある、確かなドキドキ。
ああ、これは間違いなくラブコメなんだ。
頬の緩みがとまらない、いじらしい二人の関係
物語を進めるのは、基本的に高嶺の仕事だ。
もはや日課と言っても良いくらいに、彼は花を学校帰りに出迎えている。
二人の物語はの多くは、花の下校から始まるのだ。
馬鹿にしたりされたりしながら、二人は関係を紡いでいく。
高嶺のことを精神的に残念な人だと思いつつも、花はその側がなぜか心地良い。
意識はしなくとも、二人が心を通わせていく様は、ニヤニヤが止まらなくなってしまう。
このセリフは、高嶺が別の女性とのお見合い際に言った言葉だ。
様子を見るだけだった。しかし花は我慢ができなかった。
その女性が家柄ばかりで、高嶺を見ていなかったことが花には許せなかったのだ。
ワガママで、いけ好かない部分もあるけれど、優しくて根は良い人なのを花は知っている。
いや、花だから知っている。
だからこそ、その高嶺を見ようとしないことが、彼女には耐えられなかったのだ。
ああ、こんな展開を見せつけられるだなんだ……!
公共の場では、見せられない表情になってしまう。この二人の関係は、もうご馳走レベルだ。
二人は一応、お見合いをした関係だ。
お見合いというと、普通の恋愛より結婚を意識させる面もある。
花がそれを意識した話が、また素敵なのだ。
結婚は考えられない。
その言葉は、お見合いという出会いから考えると、別れの言葉に等しい。
でも彼女は、この関係を壊したくないと言う。
それは花が初めて明確に認める、高嶺との関係。
一緒にいて楽しい、壊したくない関係を、いつの間にか高嶺と花は築いていた。
それは、始まったばかりの関係。名前にできない想いの芽生え。
どうなるか分からない。どうしたいかも分からない。
それでも、今のまま一緒にいたいという花の想いに、思わず胸がキュンとなった。
高嶺と花のやりとりに、一喜一憂する自分に驚いてしまった。
始まったばかりの少女漫画に、こんなに魅了されてしまうなんて。
白泉社の言うとおりの、2015年注目度No1ラブコメと断言することは、私には難しい。
でもこれだけは言える。
男女ともにニヤニヤできて、思わずキュンとなる。
そんな素晴らしいラブコメが、私達の前に現れたということを
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2015/03/05
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログを見る
小説・暁のヨナ 同じ月の下で (花とゆめCOMICSスペシャル花とゆめノベルズ)
- 作者: 藤谷燈子,草凪みずほ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2015/03/20
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る