誤解されそうだから先に言っておく。
作品を語るときに何故あなたは「外在的文脈」を使うんですか?(6154文字) - 猫箱ただひとつ
この記事を批判するものではなく、なるほどなあと納得した上でこの記事を書く。
上記記事は私なりのざっくりとした解釈だと、その作品自体でクローズしているのに文脈を使う必要があるの?という問題提起の記事じゃないかなあと。
これは私も同意する部分がある。
文脈が作品と乖離しすぎて、それって本当に作品の「メッセージ」なのかなと思う時がある。
名の知れた作品、作者または監督ほど、語られる際にそういう文章を目にする気がする。
ただ、一方で文脈を使い作品を語ることが必ず悪いとは思っていない。
グルメ漫画はこれまでいくつもあったが、だがしかしのように「駄菓子」ピンポイントにコンセプトを置いた漫画はこれまでになかった。斬新な発想だ。
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ちょっと適当に書いた文ではあるが、文脈を使いながら作品を語ってみた。
「駄菓子」というコンセプトがいかに珍しいか、文脈を使ったほうが相手に伝わるはずだ。
(例文がテキトーで申し訳ない)
文脈を使うことが、悪いとは思わない。
重要なのは、使われた文脈が適切かどうかだ。
書き手がそこを誤らなければ、文脈は作品のメッセージとの乖離を生み出さない。
作品それ自体を純粋に楽しめたら、と思うことはよくある。
細田守を語る時に、サマーウォーズでやっていることはすでにぼくらのウォーゲームでやっている、的な話をたまに聞くか、だからサマーウォーズはそんなに面白く無いという話に繋がるのは私は納得出来ない。
ただ、作品を純粋に楽しむというのは、歳を重ねるに連れ難しくなってくるのは確かだ。
自分の中で積み重ねてきた考え方、見方がある。
私は評論というほど、大層なことは言えないし書けない。
しかし作品を語る上で、その文脈の使い方が適切かどうかは意識して書こうと元記事を読んで思った。
その上で、作品それ自体をまず純粋に楽しもうと思う。作品に込められたメッセージを、歪んで捉えないように。
あと文脈という定義が曖昧ではあるけれど、原作付きアニメは原作(という文脈)を知っているとそれ抜きで話すことはまず難しい。
まずは作品そのものを楽しんで、適切な文脈で好きなように作品を語れたら理想だよね。
それが結構、難しいことなんだろうけど。
受け取り方も自由だ、って言われればそれまでだから。
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