私の大好きな作品、うしおととらがアニメ化されるそうですね。
話題になったので、久々に読み返してみたら素晴らしかった。
名作は色褪せない、それを実感しました。
今回は、アニメ化を記念して独断と偏見で(これ重要)、うしおととらの名場面のベスト15を選んでみました。
1つでも、共感してもらえるシーンがあれば幸いです。それでは早速開始します。
15位 もう誰も…こぼさねえ!(27巻)
うしおととらの記憶が食われ、かつての味方から忘れられたうしおととら。
獣の槍が壊れた未来を見て、もう一度作ろうという流れに巻き込まれた麻子と真由子を救う際の言葉です。
過去の中国に行った時に、獣の槍に身を捧げたジエメイを救えなかった後悔からの強い決意が感じられます。
このうしおの力強さがカッコイイ。信念を感じさせます。熱い。
14位 バカね。(6巻)
家のしきたりから小夜開放されたかどうかを、うしおが確かめたシーン。
ハダカがもっと見たかったとうそぶくうしお。以前のさやなら何かを諦めたかのように、ただ謝っているだけでした。
でも、これからは違う。一人の人間として強く生きようと彼女は決めたのだから。
歳相応の女の子らしい顔が見えたのが素敵でした。このバカね、は最高です。
13位 泥なんて何だい(19巻)
うしおととらの名言でもあるこの言葉は、真由子の心に今も深く響いています。
大切なもののためなら、自分を投げ出せる。そういったうしおの強さに真由子が惹かれたことが分かるシーンです。
麻子や真由子が強いのは、こういったうしおの心の強さに感化されたこともあるのかもなあと思ったり。
12位 ここで、命惜しさにおりちゃ…マジに獣みてえじゃねえか!(11巻)
獣の槍の使用限界が来た際のシーン。
タイムリミットがきていることを承知で、杜綱を助けようとするうしおの人としての矜持が見えました。
こう、絶望的な状況でもニカって笑うところが、うしおは最高にカッコイイ。
ちょっとこのあたりは、からくりサーカスに通じる部分がある。窮地でも笑える奴が強い。
11位 う゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛…(20巻)
すぐにどこのシーンか分かったら、立派なうしおととら読者でしょう。
さとりを倒したあと、子供のように泣くうしおが印象的でした。
嘘をつかないことが自慢のうしおがついた、つかざるを得なかった悲しくて優しい嘘。
うしお自身、どうすれば良いか分からなかったのかもしれません。
事情は完全に把握できていなくても、優しくうしおの側にいた麻子の母性を感じさせるシーン。
10位 男って一生のうち何人の女の子の涙をとめてやれるんだろう(10巻)
兄を想って流される涙を見た時のうしおのセリフ。
これは物語抜きに、単体の言葉として聞いても痺れるなあと思います。
何というか、うしおはまさに少年漫画のヒーローだということを、このセリフから再確認しました。
男だ女だといった区別は古臭いと言われるかもしれませんが、うしおの言葉は「男」としての矜持を感じさせます。
こんなこと、言えるようになりたいよね。
9位 わたしがまたぶったたいてあげるから…(3巻)
読み返して思ったのは、麻子の可愛さ。昔の私は、上辺しか見れてなかったんだなあとつくづく思う。
うしおが何か悩んでいることを察しし、麻子なりに励ましているのがいじらしい。
うしおのことを、誰よりも分かっているのを読者も感じることができました。
ぶつかることを繰り返して、答えにたどり着く。それがうしおのやり方なのだと。
麻子の照れ顔も素敵です。
8位 オレ達は…まだ生きてるじゃないか…キリオ…(18巻)
何かを失っても、絶望の淵に立たされたとしても、生きている限りはおしまいではない。
命の重さ、生きるということを考えさせられるシーンでした。
たくさんの戦いの中で、悲しい経験をし、それでも前に進んできたうしおだからこその言葉です。
託された想いがある。受け継いだ気持ちがある。
深いなあと思いました。
7位 あいつとなら…もっと…旨いだろうな(32巻)
鏢が目的を果たして酒を飲んで憎しみを追い出した時、思い出したのがうしおの顔でした。
これは何というか、うしおが憎しみから遠いところにいる人物なのかなとも思ったり。
いや厳密には、憎しみに支配されない、負けない人間というか。
うしおはお酒が全く飲めません。それでもうしおとならという言葉から、鏢にとってもうしおという存在は、側にいて和らぐというか、人間らしい彼でいられたのかもしれません。
6位 私は…もう少しこのままでもいいと思うんだけどなァ。(15巻)
このシーンを選ぶのは私だけでいい、私だけで良いんだ……!
麻子のことでうしおが真由子に相談しに来て、帰った後の真由子の言葉が……切なかった。
麻子も真由子もうしおが大好きで。うしおは麻子が好きで。
恋愛に発展すれば、いつもの3人での関係も変化は避けられません。
それを惜しむこのシーンは、特に真由子は想いが叶わない側なので……切ない。悶えるのは私だけで良いんだ。
5位 あたし、あの、うしおがいいよう。(12巻)
うしおを獣から元に戻す話です。この泣き顔が、あんまりにも綺麗で、見惚れてしまった。
あの、という言葉に点が入っているのも良い。「あの」にたくさんの想いが詰められているのが分かる。
バカで考えなしで落ち着きなくてケンカっぱやくて、不器用だけど真っ直ぐで優しいといったものが。
「うしお」がどれだけ大切で、大好きかということがよく分かるシーンです。
いや本当に、読み返したら麻子が可愛くてびっくりしました……
4位 わるかったなあつらかったろうなあ(5巻)
うしおの何が好きかって、誰かのために本気で涙を流せることです。
かまいたちの心情を読み取って、その辛さを分かろうとし、涙を流す。
この一言でかまいたちの十郎は人間に対する復讐から解き放たれます。
分かってもらえた。分かってくれる人間がいた。それが、本当に嬉しかったのでしょう。
乱暴ではある部分は否定しませんが、その一方でうしおは誰よりも優しい。そう思います。
3位 オレと一緒に母ちゃんにいいとこみせようぜ!(3巻)
純粋にカッコイイ。少年が憧れる、少年漫画のヒーローがここにいます。
過去に自分が言ってもらったことを、今度は自分が言ってあげる。
本当に素敵なことだと思います。
少年が勇気を出すには、充分過ぎる一言でした。痺れる。
うしおの笑顔がまた良い。この表情がたまらないね。
2位 もう…喰ったさ。(33巻)
1位と2位は僅差。それくらい甲乙つけがたい。
うしおが自分を消えずに消えようとするとらを責めた際の、とらの言葉が深い。
確かにとらはうしおを食べていませんが、うしおと旅する中でうしおの心、精神といったものを食べたのでしょう。
白面への憎しみに彼がとらわれなかったのは、彼がたくさんのものをうしおから得たからです。
その中での、最後の最後でこの言葉。
最高にカッコイイ笑顔を見せてくれました。このシーンで泣いても、誰も文句言わないよね。言わせないよね。
1位 今、オレ達は…太陽と一緒に戦っている!(33巻)
昔はよくわからず、ただカッコイイと思っていたシーンでした。
しかし、今読み返すとその本当の良さが分かります。
白面は、自分を世界を覆う夜だと言いました。
ならば太陽とは何か。
夜の闇を払い、明日を迎えようと戦う意思こそが太陽でした。
たくさんの人が、明日を迎えるために戦っている。うしおたちと共に。
だから、太陽と一緒に戦っているという言葉が導かれている。
世界中の人たちの気持ちを背負い戦う、これは少年漫画の王道です。
それを「太陽と一緒に戦っている」と表現する、うしおととらは最高でした。
終わりに
ベスト5以降は、そこまで異論は出ないんじゃないかと思います。
名シーンが多すぎて、選ぶのに苦労しました。好きなシーン、セリフが多すぎて辛い。
まっすぐ…立ってるか…入れ忘れたし……
スキャナーが使えなかったのがちょっと痛いけど、許して。。。
何度読んでも色褪せないどころか、歳を重ねることでより深く響くものがある。
うしおととらは、そんな素敵な作品だと思いました。
アニメがこの素晴らしい原作をもって、素晴らしいアニメを作ってくれることろ心から願っています。
うしおととらは、最高の少年漫画です。
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※追記
うしおととらのアニメ、面白いです。
原作ファンも納得の出来。みんな見よう。
うしおがいつまで経っても色褪せない少年漫画の主人公で、胸が熱くなるね。