息が詰まるほどの青春漫画が好きです。
思春期にそういう体験はしなくても、私達ってその恋に関する「切なさ」は共感できちゃうんですよね。
「ボク恋コンダクター」は、幼なじみの恋を応援すると決めた主人公が、その幼なじみを好きになってしまう物語です。
主人公のコウタは、女性が苦手です。
どれくらい苦手かと言うと、肩に女の子がもたれかかっている素晴らしいシチュエーションをホラーだって言ってしまうくらいです。
謝れ!全国のそんな体験をしたことがない男性諸君に謝れ!
と思わず言いたくなるレベル。
そもそも、可愛い幼なじみの女の子がまずいないんだよ(血涙)
私なら、ドキドキのあまりテクノブレイクの危機ですよ(ぉ
幼なじみのよだれが制服についてしまって文句を言うコウタくん。
うん、羨ましいとか言う前にね、この行動はおかしい。
制服貸してどうにかなる問題でもない(笑)
出先ならともかく、ここは彼の家ですからね。
タイトルで「小さくて多分着られません」というセルフツッコミが入っていますが、ツッコミ入れるところはそこじゃないと思うんだ……(笑)
でも服を脱ごうとしている女の子は、やっぱりちょっとだけエロスを感じたので良し。
この幼なじみの歌恋ちゃん、現実でいたら何コイツってなるボクっ娘です。
やはりボクっ娘は二次元に限る(割と本音)
現在絶賛片想い中で、恋の相談を幼なじみのコウタにしているという状況です。
時には、彼の部屋のギャルゲーでレッスンをするなんてことも。
何だこの幼なじみ、可愛すぎるだろ!!
初心な女の子は、いつだって可愛いものです。
照れた顔を見たいし、恥ずかしがらせたい(ちょっと歪んでる)
でも幼なじみが、自分の持っているギャルゲーをしている時の男性側の気持ちってどんななんでしょうか。
恥ずかしいのは分かりますが、背徳感があってそそるとかはないのか(ねーよ)
やはり可愛い女の子の幼なじみがいなかったので、こじらせた幼なじみへの羨望しかない。
とりあえず、幼なじみは毎朝部屋まで起こしに来てくれるんでしょ?
歌恋ちゃんも部屋に勝手に侵入してきてるし、部屋に頻繁に来てくれるのは間違いない(こじらせ)
こんな風に、歌恋に振り回されているコウタですが、ちょっとずつ歌恋に特別な感情を抱いていることが分かっていきます。
女性が苦手なはずなのに、気になる。放っておけない。
本人は気づくのが遅かったようですが、友人たちは気がついていました。
それが恋であることに。
コウタ自身も、少しずつ自分の感情を理解し始めます。
苦手なはずの女性の手を握り、振りほどかれなかったことが嬉しかったことなどを。
そして物語は、記事タイトルの方向に進みます。
応援すると決めた幼なじみの恋。しかし自分がその幼なじみを好きになってしまったら……?
ああ、このシチュエーションは切なすぎる。
歌恋がどれくらい相手のことを想っているか、幼なじみのコウタだからこそ痛いほど分かるんですよ。
誰よりも歌恋のことが分かっているから、その好意が自分に向いていないことも分かる。
切なすぎる。
過去に歌恋を好きだった過去。様々な事情から封じ込めた想い。
中学生の頃に何となく歌恋を避け、その間彼女を支えた人こそが歌恋の想い人。
虚しいことと分かっていても、コウタは思わずにはいられませんでした。
「もし、最初に恋を自覚した時に告白していたら」
「もし、中学生の時に逃げずに彼女を支えていたら」
「もし、もう少し早く恋心に気づいていれば」
こういう後悔は、誰にでもあることでよく分かります。
ifは考えても仕方のないことですが、それでも考えずにはいられないことだってあるんですよ。
読み終わって、この二人の関係性がどうしようもなく切なくて悶えました。
どうすれば良いかなんて、多分答えはないんですよ。
せめて、自分の気持ちに正直になってほしい。そう願わずにはいられません。
でも歌恋にとってもコウタは大事な人、ということは作品がしっかりと伝えてきています。
この恋の行方がどうなるかは分かりませんが、二人とも報われて欲しいと思っています。
でもこの「切なさ」こそが、青春の魅力なんだと声を大にして言いたい。
この切なさに、悶絶しよう。