四コマ漫画雑誌を読んでいない私は、四コマってよっぽど評判になってない限り基本的に表紙買いです。
ただあたりはずれも多い買い方ですから、あんまり四コマ漫画は持っていません。
ただ、ふと目に止まったその漫画の表紙が浮遊感を感じさせる素敵なものだったのでつい買ってしまいました。
……いいよ、これ凄くいいよ!
久々にキュンキュンしちゃいましたね。「アクアリウム」にやられたよ私は。
- 作者: 博
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2010/09/27
- メディア: コミック
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友達が作れない金髪ツインテール娘
この漫画にはメインとなるキャラが二人います。黒髪ロング娘・ゆうと金髪ツインテール娘・さおり。
普段の私なら、常日頃から黒髪ロング娘が好きと言っているので好きになるキャラクターはゆうです。
……でもこのさおりは別格ですよ!
金髪ツインテはやはりお嬢様、お高くとまるといったイメージです。さおりもそういったイメージを結構持っています。
しかし彼女は女友達がいない……というか友達が少ないキャラでした。
そういうキャラもあるだろ、と思いますよね?
作らないのではなく、作れない。この部分が他と違うんだと思います。
他人に興味がないから一人でいたいと思うわけではなく、友達を作りたいけど上手く作れない。そんな金髪ツインテ娘が私にはとても新鮮でした。
メールが着たら、数少ない友達に「まじで!?」と驚かれるレベル。
そのメールも広告メールでしたけどね!!
私だったら、ちゃんと長いメールも短いメールも送ってあげるのになーとか思いながら読んでました。だからこそ、友人二人(男)も放っておけないんだと思いますが。
寂しがり屋という面があるんですよね。置いてったら涙目になりながら追いかけてきたコマとか抱きしめたくなったよ!!
アクアリウムを通じた出会いと交流。芽生えた思いが交差する
さて、黒髪ロングのゆうの方にほとんど触れてませんが、彼女もまた素敵なキャラです。
アクアリウムに入るような生き物が心から好きというのが読者に良く伝わってきます。彼女の熱心さ・情熱といったもは素直にいいなと感じてしまいます。
アクアリウムを通じてよしあきと出会い、そしてさおりとも出会います。
学校に作ったアクアリウム、そこによしあきもさおりも惹かれました。よしあきは店でも会っていますが、ゆうにとってよしあきという存在が明確に映りだしたのはここからじゃないかなーとか妄想しています。
自分の作ったモノを褒めてもらえるなんて、多分あまりなかったんだろうなと。特にアクアリウムに関しては。
ただゆうも普通の女の子の面ももちろんあって、落ち込むこともあります。自分が悪いわけではないけど、他人が嫌な気分になるのが自分も嫌、というタイプだからなのでしょう。
でもそういうの、生き物って敏感に気づくのかな。気づいてるとしたらいいなと思わせられました。
この魚の表情最高ですね!!
本当に元気だしなよーって思っているかのように見えてきます。まあ魚の気持ちを言うみたいにすることで、自分の思っていることを代弁させたよしあきもなかなかやり手ですが。よしあきは純粋に魚がそう言いたそうと思ったかもしれませんが、よしあき自身笑顔でいて欲しいと思ったことでしょう。
ゆうがよしあきと接近すると、今度はそれに対してさおりが悶々とするんですよね。幼稚園から一緒にいたせいかもしれませんが、大事な人が取られると思ったのか。
あるいは、まだ形になりきっていない恋心がそうさせるのか。
自分を運ぶ背中を微睡みの中で見つめて思うのは、よしあきであればいいとの願い。
これだけでもう、どれくらい思っているかがよく伝わってくるのですよ。
もうね、キュンキュンだよキュンキュン!!
一方ゆうも、よしあきとさおりが共にいた年月と、自分とよしあきが過ごした時間を比べたりし始めます。こちらは明らかに恋心が芽生えた感じですが。
さおりの場合も、ゆうという存在がよしあきの近くにきたことで、今までは表に出てこなかった思いが芽吹き始めたということなのでしょう。
この甘酸っぱさがたまらない。ドロドロの関係とは違う、青春っぽい踏み込みきれていない独特の距離感がニヤニヤさせるんですよ。
私は悶えながら読んでました。ニヤニヤしながら悶えてました。
個人的にはものすごくオススメしたい作品です。いや本当に。
金髪ツインテールの方を応援したくなるって初めてかもしれない……
※昔書いた記事なので、今Amazonで探すともう中古しかない。。。