いつかたどり着く

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いつかたどり着く

漫画とかの駄文書く。

もう夏も終わりだけど、夏に読みたい5つの漫画を紹介する

漫画 漫画-まとめ

一瞬の煌き。
日本人が好きな表現だ。
儚さに美を感じる。瞬間の美しさ。
頂点は甲子園か。


夏というのは、四季の中で最も「瞬間」を感じさせる季節だろう。
そんな夏に読みたくなる作品を紹介する。夏終わりじゃんってツッコミは禁止。


☆ぼくらのよあけ

ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC)

ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC)

個人的に夏休みに読んでもらいたい作品№1なのが、このぼくらのよあけ。
これ以上無いくらいの、一夏の冒険が全2巻という巻数に凝縮されている。
意識ある無人探査機と出会い、彼を宇宙に返そうと周りの大人達に秘密にしながら奮闘する子供たち。


間に決裂を挟みながらも、導き手となる大人も巻き込みながら迎える物語の終盤に待つ予想していなかった展開。
本当に夏の「儚さ」を感じる要素が詰まっている。


夏じゃなくても読みたくなるけれど、夏に読むこの作品はさらに魅力的に感じる。
メインの登場人物は小学生たちですが、大人が読んでも心にグッと来るものが絶対にある。
忘れられない夏が来る。

ラヴァーズ・キス

ラヴァーズ・キス (小学館文庫)

ラヴァーズ・キス (小学館文庫)

映画化もされた、吉田秋生の作品「ラヴァーズ・キス
夏という同じ時間軸の中で、3組・6人の視点から3回描くという実験的な手法が取られている。
素直になれないそれぞれ。想いが交差する夏がやってくる……
こちらも夏の持つ「眩しさ」「儚さ」が描かれているが、内容よりもその舞台があまりにも夏を感じさせる。
舞台は、夏真っ盛りの湘南というね。
登場自分物の背景に描かれる湘南が、本当に綺麗で。
眩しく煌めく海を見た時、全身で夏を感じている気分になるほどだった

内容と合わせて、背景でも存分に夏を味わえる作品。

夏のあらし!

ここでようやく、タイトルに「夏」が入る作品がきた。
この夏のあらし!という作品は、タイムリープの力を持つ女学生の幽霊嵐山小夜子(あらし)と、彼女に恋する中学生八坂一(はじめ)の物語。
これも物語の軸となる「横浜大空襲」が夏におきていて、それを中心に物語が進んでいく。
シリアスな展開の中で訪れる出会いと別れ。登場人物たちの葛藤も含めて、この物語は美しい。眩いくらいに。
内容的には儚さを感じることが多いが、夏の暑さに負けないくらいの「熱」をこの作品は感じさせてくれる


☆なつのロケット

なつのロケット (Jets comics)

なつのロケット (Jets comics)


夏に少年たちがロケットを飛ばす物語。
それだけなのに、なぜこんなにもこの作品は心に響いてくるのか。
なぜロケットを飛ばすのか。それは飛ばしたいから。
誰がなんといっても、ただロケットを飛ばしたいという思いは止められない。
今しかそれができない瞬間というのがきっと誰にでもあって、この少年たちにとってそれが「この夏」ということなのだ。

この作品を読んだのは比較的最近で2年ほど前だと思いますが、読み終わった後震えてしまった。
10年前にこんな素敵な作品があったのかと驚いたのを覚えている。
見上げれば、そこは宇宙。

☆夜とコンクリート

夜とコンクリート

夜とコンクリート


表題作は秋っぽいが、この短篇集全体としては、夏であろう作品が多いので紹介。
というか、収録されている夏休みの町を薦めたいだけなんだが。

「夏休みの町」は、夏休みの学生と友人を救おうとし続けている老人の話と、それに協力する大学生の夏休みを描いた話。
世界大戦中に未確認飛行物体に囚われた友人を救うため、66年間探し続けて世界を超えてきた老人に、若さと暇さが合わさった大学生が協力する。


読んで泣いてしまった。心の奥深くに、強く強く響く。


派手さはなくともちょっとした描写の1つ1つが、じんわりと胸に染みてくるのだ。

66年間友人を探し続けてきた老人と共に、花火を見る場面がある。


スキャン0011

きれいだ

主人公が思わずそちらに振り向いたように、この一コマで彼の人生が感じられた。
感じられるのは、その途方も無い孤独。

戦友を失ったこの飛行機乗りは、一人で飛び続けていました。
キレイ……、彼は戦友を失った後、何度そう思うことがあったのでしょうか。

全てを、戦友を探すことにつぎ込んだ彼の人生が、この一コマで断片的にではありますが伝わってきました。
この後文字による最小限の孤独に関する補足がありますが、その背景の演出が憎い。

最初は遠くから見た町並みを描き、次は揺れる雲を描き、最後に雲海とその上に広がる空を描き。

飛行機乗りが町から飛び上がり、離れ、空高く舞うようなイメージをこの孤独の描写の背景に使うという手法がもうね。
一人で飛び続けていたという言葉の重みを、より私たちに感じやすくさせる

簡素な背景が静かに訴えてくるこの感覚は、他に例えることができない。
ただ深々と、その孤独が心に降り積もる。

また、町田洋先生の「間」の取り方がとても好きだ。

セリフのないコマで、時間の流れを巧みに表現する。

スキャン0012

言葉を聞き終わり、考える素振り。僅かに動く体と髪。そして近づく顔。

言葉を聞き終えた僅かな時間の中での行為が、刹那にも似た「間」があって行われていることが分かる。
タメが時間の流れを遅くし、僅かな時間の流れを私たちにマジマジと体感させている。
この「無音のコマ」が私たちの感覚をコマに集中させ、私たちはその場面に魅入ってしまうのだ。

線だけでなく洗練された「音」もまた、私たちの心にそのシーンをより深く印象付ける。
大学生の夏休みを経験した社会人にはぜひ読んで欲しい作品。



以上5作品が、私がオススメする夏に読みたい漫画だ。最後だけかなりちょっと紹介が長いけど。
好きだから仕方ない。今年は町田洋推しだからね。。。


とりあえず、読んでみれば?

惑星9の休日

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8月のソーダ水

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