「からかい上手の高木さん」の山本先生も大絶賛するマンガが、11月末に発売されました。
中原開平さんの「逝けないカノジョのお手伝い」1巻発売おめでとうございます絵。
— 山本崇一朗・高木さん⑥8/10 (@udon0531) 2017年11月29日
帯に文章描かせていただきました。
かわいいのでぜひ pic.twitter.com/Gl2da0q9Vw
それが、「逝けないカノジョのお手伝い」です。
この作品のヒロインである輪子さんは、幽霊。
悪霊というわけではありませんが、友達がいないことを未練に死んだとのことで、友達ができない限り成仏は難しいようで。
友達を作るために奮闘する輪子さんですが、幽霊かつコミュ障という、極めて友達を作りにくい条件が整っています。
この漫画は、そんな輪子さんのポンコツっぷりを愛でながらニヤニヤできる、よいラブコメなのだ……!
ポンコツな幽霊を愛でろ
主人公の寺田は、名字から察することができますが寺生まれ。
寺生まれなら、幽霊だって見えても当然です(そうでもない)
忘れ物を取りに来た際に、屋上にいる幽霊の噂を思い出して、ふと屋上へ足を運ぶと、そこに待っていたのが輪子さんでした。
ただし寺田は結構賢いのか、輪子さんのことが見えていないふりをします。
寺生まれとは言え、好き好んで幽霊に関わる人間はまれなのかもしれません。
そんな寺田の選択は、ラブコメとしてこれ以上ないくらい正解でした。
自分が見えていないと思った輪子さんは、油断しまくっているので大胆な行動に出てしまって。
これが開始早々描かれて、この漫画は素晴らしいぞ!と思わずガッツポーズしてしまった。
ヒロインのポンコツな可愛さが、最初から溢れ出ていて、ニヤッとしてしまう。
赤面かつ涙目の「やってしまった」という表情が、実に素晴らしい。
後に思念体の幽霊は、イメージで服を即乾燥させたりできることが判明しているので、スカートも重力に逆らわせることも可能だとは思います。
ただ輪子さんはぼっちでイメージで色々できることも知らなかったので、そういう発想はまったく無かったと思いますが。
ラブコメ的にはそっちでオッケーイ!だけど。
輪子さんは、友達を意識すると会話もポンコツさが爆発します。
コミュ障って言ってもファッションコミュ障だろ、なんて思っていましたが……
ますその絵をいつ準備したか小一時間問い詰めたい。
会話のドッチボールというレベルでなくて、野球をやろうとしたらサッカーが始まったという感覚に近い。
そして指摘されると次の言葉が出てこず、震えるしかないこのメンタルの弱さ。
このポンコツヒロイン、素晴らしいな(笑顔)
困っている顔が非常にかわいいので、ちょっと意地悪したくなってしまう。
意地悪しなくても、輪子さんが何かしようとすれば勝手に困ったことになるんだけど。
これは確かに、世話が焼きたくなってしまうヒロインだ……
普通ではない友人たち
寺田の尽力も合って、輪子さんも本当にちょっとずつですが、友達を作ることに成功していきます。
しかし幽霊の輪子さんの友達は、当然普通ではありません。
個性あふれる人外さんたちくらいしか、輪子さんの友達には慣れなくて。
二口女という妖怪である朽木さんも、黙っていれば美人ですが、頭の後ろにあるもうひとつの口は黙るどころかどす黒い本音を漏らしまくるのがおもしろい。
頭の後ろにある口は、自分では磨けないようです。
そのため寺田が磨くことになるんですが、健全なのに不健全な描写になってしまいました。
逝けないカノジョってそういうことじゃないよね?
くすぐったいのか、あるいはエクスタシーを感じているのか。恐らくは後者でしょう。
Amazonでリンクを開くとアダルトだけど大丈夫?って出てくるのはこのシーンのせいかもしれない……
※多分タイトルです。まったく18禁的な内容ではありません
もう一人の友達、学校妖怪定番の存在である花子さんはかなりヤバイ。
輪子さんとの聖水プレイをご所望するような強者。
他の学校の花子さんに対する、熱い風評被害を振りまく存在となっております。
というかなんで、輪子さんは幽霊なのにトイレ行くんだろうな(多分現世をまだ引きずってるんだろうけど)
恋したっていいじゃない
記事冒頭でラブコメと書きましたが、実は1巻ではコメディーが中心で、ラブな要素は多くはありません。
コミュ障な輪子さんが、いきなりラブなことできるわけがないのだ。
とはいえ、寺田のちょっとした優しさに触れた時の輪子さんの表情は、ラブが生まれる予感を感じさせてくれるものがありました。
赤面だけでは足りず、鼻血まで吹き出す輪子さんがかわいい。
嬉しさがキャパを超えてしまったのでしょう。
人に優しくされることに、飢えていたということもあるとは思いますが。
独りぼっちは、寂しいもんな……って言ってくれる人は、いなかったんだろうなあ。
今はまだ、友達を作ることで精一杯かもしれませんが、自分が経験できなかった「青春体験」を輪子さんは求めるようになるかもしれません。
その中で、「恋」というキーワードを耳にしたとき、寺田の存在を意識する……って展開、想像しただけでニヤニヤしちゃう。
あるいはこのまま友達を作り続けた時、その友達の枠に寺田が収まりきらないことに気づく。
なんでか考えたら、友達以上の存在を求めていた……なんて展開もいいじゃないですか。
寺田と一緒にいる間に、輪子さんがそういう気持ちを育てていってくれればおもしろいなあと感じました。
恋すれば、もっと赤面顔が見られるからな!
終わりに
表紙の困った表情を見た瞬間に、ラブコメ好きとしての血が騒いで本屋で購入してしまいました。
ニヤニヤが止まらないマンガなので、ラブコメ好きはぜひ読んで見てください。
マンガParkで掲載されているとのことで、単行本が出るまで存在に気づいてませんでした。悔しい。
ニコニコ静画で3話まで無料公開中なので、まずは試し読みをどうぞ!
今は最新話をマンガParkで追っています。
逝けないカノジョのお手伝い | マンガPark(マンガパーク)
アプリも公開中。