いつかたどり着く

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「初恋ゾンビ」この幼なじみの想いがどうか報われますように

私を悲しくさせるのも嬉しくさせるのも、キミだけ


そんなフレーズをどこかで聞いたことがあるような気がしますが、私にとって江火野さんはそれに近い存在です。
※寝て起きたら、これが初恋ゾンビ9巻の帯のフレーズだと言うことに気が付きました。修行が足りない……
長らく停滞していたブログを、昨日更新しました。


www.itutado.com


クリスマスの江火野ショックで、記事を書くモチベーションが無くなりました。
そのモチベーションを取り戻してくれるのもまた、江火野さんでした。

君に届け


クリスマスの日に、江火野さんはタロウにフラれました。
自分の気持ちさえ、最後まで言わせてもらえずに。


親友の亜美にその話をすると、彼女は江火野さんのために泣いていました。
タロウと江火野さんが上手くいくことを半ば確信し、焚き付けていうこともあったのでしょう。
江火野さんから帰ってきた答えを聞いた時、自分があまりにも無邪気にその結果を尋ねてしまったかを後悔したようにも見えました。
何より、江火野さんの心情を慮って自然と泣いてしまったのでしょう。


江火野さん、良い友だちを持ってるね……
当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、ヒロイン勢の中での友人関係は、やはり江火野さんが恵まれているのでしょう。
※指宿くんは心許せる友人なんて作れなかった(江火野さんが近いとはいえ)し、イヴは普段タロウと指宿くんくらいしか関われないし……


涙を流す亜美とは対象的に、江火野さんは心許せる亜美の前でも、まだ泣きませんでした。
クリスマスから、彼女は泣いていない。より正確に書くならば、泣くことができないのだ。


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江火野さんには、まだ泣けない理由がある


クリスマスの日の告白を、きっと観覧車の中、一人で振り返っていたのでしょう。
その中で、自分の中の何かが許せなかった。
その気持ちに決着をつけない限り、江火野さんは悲しむことができないらしい。


……それでも、それでも私は江火野さんのために泣いてあげたい。悲しんであげたい。
悲しむことができないなんて、半分は本当かもしれないが半分は嘘だ。
悲しくないわけがないんだ。


亜美にデートの結果を伝えた時の江火野さんの笑顔は、見ていて死ぬほど胸が苦しかった……


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笑顔が刺さる


世界一切ない笑顔だと思った。


困ったように笑顔を作る江火野さんが、見ていてもう……辛い。
江火野さんにこんな顔をして欲しいわけじゃないんだ。
できることなら、いつだって心から笑っていて欲しい。


この困ったような笑顔を見たときに、本当に江火野さんは、まだ悲しむことができていないということが痛いくらい伝わってきた。
江火野さんが泣けないのならば、悲しめないのならば、せめて私が彼女のために泣いてあげたいし悲しんであげたい。
今、亜美の気持ちが分かる。


江火野さんは、自分が悲しめるようになったその時まで涙は取っていて欲しいというけれど、そのときもまた同じように少しでも悲しみを分かち合いたい。
けれども、悲しむことさえできていない江火野さんを想って、今もどうか泣かせて欲しい。


信じてる、いつかこの愛が、傷つき疲れた江火野さんを癒やす時が来ることを……
エビナーとしての江火野さんを応援する気持ちが、いつか届くと良いな……

前へと進むために

私はクリスマスの日、江火野さんの告白を言葉にすることも許さなかったタロウを、まだ許せずにいます。
タロウの辛さを分かっていてなお、受け止めなかったことが許せません。


ただ、江火野さんはそのことでタロウを責める気持ちは持っていませんでした。
江火野さんは、責める。
覚悟なき告白を。流されてしまった自分を。


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それは、焦りだったのかもしれない


タロウの中にある指宿くんの存在を思い出し、自分の気持ちを早く伝えようとしてしまった。
江火野さんは、そのことを後悔しています。
しかしそれは、本来責めるべきことなのでしょうか。


流れで告白することも、世の中には多々あるでしょう。
今回のケースで、江火野さんが責められる理由は一般的な観点から見当たらないと考えています。


ただ一般的観点なんて、この場合関係ないのでしょう。
誰が許しても、他ならぬ江火野さん自身が許せないのだから。


タロウへのまっすぐな気持ちを忘れた、そう自分で考えるのが実に江火野さんらしい。
彼女の告白は、あくまでタロウと江火野さんの関係性の中のみで成立すべきものなのでしょう。
他のどんな存在も介入させてはいけない、純粋なものであるべきだった……そんな考えがあるのでしょう。


ラブコメディーでは、他の人に負けたくないというヒロインの気持ちが描かれるも多い。
でも江火野さんの恋は、あくまで相手と自分の話なのだ。
どこか不器用で、けれど純粋な江火野さんが、やっぱり私は愛おしい。


江火野さんが自分を責めている。例え慰めにもならなくても、やっぱり私はこう言ってあげたい。


悪いのは君じゃない……と。


私はエビナーなので、できることなら江火野さんの想いが、作中で育てたこの幼なじみの想いが報われて欲しいと思っています。
そうは言っても、相手と結ばれないことも充分にありうるわけで。
でも江火野さんならば、例え結ばれなくても、この初恋を糧にしてくれると私は信じています。
叶わなくても、届かなくても。恋した苦しみや喜び全てを、江火野さんならば次に繋げることができる。


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江火野さんの強さを信じている


自分が今どうすべきかを、江火野さんは考える。
停滞することはせず、できることをしようとする。そんな江火野さんだから、私は好きになったんだ……


喜びか悲しみかは分からないけれど、江火野さんが泣けるその日まで、江火野さんの恋を応援し続けます。
私は最後までエビナーです。

まとめ


タロウ父が初恋ゾンビ関連を進める気配が漂っていますが、やはり指宿くんが女の子であることをタロウに突きつけるのは江火野さんなのかなと思いました。
初恋ゾンビについては何かあると思う部分はあるものの、その存在にまだ気づいていないこともあるので、江火野さんが動かすとしたらやはり指宿くん方面なのかなと。


私の予想では、江火野さんはもう1回告白すると思います。
その状況を作るために、彼女がこれからどう動くかを見守っていきたい。


何かどの立場から感想書いているかたまに分からなくなるんですが、今回は完全に親友的なポジションですね(笑)

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