いつかたどり着く

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今日からアニメもスタート!この恋模様から、音楽から、僕達はもう逃れられない。今こそ覆面系ノイズを読もう!

いよいよ今日、4/11(火曜日)から覆面系ノイズのアニメがスタートします!

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覆面系ノイズは、個人的な「男でも読める少女漫画」筆頭格です。
私がこの数年花とゆめを購読しているのは、覆面系ノイズと暁のヨナを早く読みたいがためです(マジで)


漫画からは聞こえないはずなのに、演奏シーンではその迫力に圧倒され。
ホントの心を隠した恋模様の行方に、ドキドキして。


この漫画は、本当に凄い。


今回は、アニメ放送開始直前ということで、原作の覆面系ノイズに興味を持ってもらえたらと思います。

※2014年に書いた記事
www.itutado.com

追記
アニメ1話見ました!演奏された曲も先行で発売されたものがあったので、買ってしまった。
「スパイラル」はクセになってしまいそうな曲です……!

ホントの心を隠した少年少女

簡単なあらすじ

歌が大好きなニノは、幼い頃2つの別れを経験する。1つは初恋の相手・モモ。もう1つは曲作りをする少年・ユズ。いつの日かニノの歌声を見つけ出す…2人と交わした約束を信じてうたい続けてきたニノ。時はすぎ、高校生になった3人は…!? 花とゆめで超大人気「音楽×片恋」ストーリー!!

この漫画の主軸となるキャラは、3人です。
主人公兼ヒロインのニノ。
迷っていたニノに道を示し、彼女のために曲を作り続けるユズ。
ニノが一途に追いかける、幼なじみのモモ。


彼らは、好きな相手にホントの心を隠しています。
傷つけないように、傷つかないように。
また会えたこと、側に入れることだけで満足しなきゃ駄目だと、自分自身に言い聞かせます。


本当は独占したい。渡したくない。
ずっと側にいて欲しい。
そんな想いと裏腹に、ニノをユズが励ますシーンなんかは、いつ見ても切ない。


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想いがまっすぐ届かない切なさをいつも感じさせてくる作品ですが、その中でもユズの恋はいつも切なさを感じてしまう。
ニノに好きな人がいるのは分かっているのに。
諦めた方が楽なのに。


自分を見て欲しい。自分だけを見て欲しい。
モモから奪いたい……そういった感情を心に秘めて、ニノの側にいる姿は、見ていて苦しい。
ニノが、モモの話を嬉しそうにして。
無邪気に、自分の作った曲が好きと笑う。


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嬉しさと苦しさ。
一番欲しいものが届かない、切なさ。
ユズの想いが報われることはなかなか無いだけに、何かが報われて欲しいと願わずにいられない。


とは言え、実は私はモモが好きです。
母親に振り回され、ニノの元を離れざるを得なかったモモ。
それでも、ニノの声を頼りにもう一度会えると信じて生きてきました。


やっと会えた、会えたのに、大切だからこそモモは再び離れようとして。
心が裂けそうになっても、ニノの想い拒絶する。
ホントの心を隠して、彼女のために嘘をつく。


しかし、ふとしたときにニノに向ける視線が、愛しさに満ちているから……これまた切なくなってしまう。

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ぶっきらぼうな言葉に中に、隠しきれない優しさ・愛しさが感じられます。
言葉の端々に、ちょっとした仕草に、ニノへの大好きが溢れていて。
私、こういうキャラに弱いんだよなあ。。。


そんな二人に想われる少女、ニノ。
印象的なシーンはいくつかあるけれど、重要なアイテムである、モモのギターに関するシーンが個人的には好きです。
モモと再び出会うために歌い続けて、出会えたけど拒絶されて。


ニノの声を聞いて、動揺して傷がついたというモモのギター。モモに自分の声が届いた証を人づてにもらったニノでしたが、拒絶された時、それはもういらないものかも思えました。
きっと、そこで諦められた方が、苦しまなかったかもしれない。悩まなかったかもしれない。


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それは、モモに届いたたった1つの証だったから。


局面局面で、少年少女たちは葛藤する。
そのたびに、彼らはこれまで大切にしてきた繋がりを頼りに、もう一度前に進む。
苦しい道でも、諦めたくないから。


この恋模様の行方に、読者はもう、ただただドキドキすることしかできません。
何度も私が、そうくるか……!!と感嘆させられたことか。
想像を簡単に超えてくるから、この漫画は恐ろしい。

引きずり込まれる音楽

恋愛方面も大好きですが、この漫画で描かれる音楽もまた大好きなんですよ。
漫画なので、当然音は聞こえない。
音は聞こえませんが、何か凄い音を出していることを演出するのが、この漫画は凄まじく上手い。


演奏している時の表情は、特にゾクゾクする。


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これから凄いことが起こるという期待感を、存分に煽ってくれる。
ニノは度々怪物と表現されますが、私はこういう表情からそれをよく感じています。
良い意味で、ぶっ飛んでいる。
だからこそ、何かを起こしそうな期待感が、常に彼女の周りにあるのだ。
想像を超えた何かが、生まれる予感しかしない。


もちろん、期待感は煽るだけではない。
掻き鳴らされた音楽は、痺れるくらい読者を魅了する。
観客が飲み込まれているだろう音を、体感しているような感覚さえ覚えてしまう。


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観客だけでなく、演者の自分たちさえ焦れてしまいそうなほど長いイントロ。
溜めて、溜めて、エネルギーを充分に満たした状態で放たれた音の迫力。
1つコマを読むごとに、自分が引き込まれていくのが分かってしまう。


そこから先は、上手く思考が働かない。
ただただ、描写に飲み込まれていく。
そんな感覚が味わえるから、この漫画は本当に凄い。


これをアニメでどう表現するか、ものすごく楽しみです。

終わりに

とにかく、面白い漫画だということが伝われば良し!
10巻も出ている漫画について、1記事で書くことがなかなか無いので、ちょっとまとまりが無かったかな。


好きなシーンはいくつもあるんですが、やっぱり愛しさが溢れ出るシーンが好きです。
この時のニノを見た時、私は切なくて苦しくて、それでも良いなあと思わずにいられなくて。


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好きって気持ちが溢れ出るシーンは、なんでこんなにも心に響くんだろうな……

試し読み(1巻無料公開中)

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