先週甘酸っぱさ前回だった初恋ゾンビ。
江火野さんのターンの次は、当然指宿くんのターンである。
指宿くんとしては、ここでガツンとメインヒロインとしての格を見せつけて欲しい。
指宿くんは、これまで汚れ役を一手に担ってきたと言っても過言ではありません。
そんなこれまでを洗い流すチャンスが、遂にやってきたのです。
お風呂回だもんな!
……感の良い方は、すでに色々と察してくれていると思います。
ドキドキ!?潜入女風呂!にて指宿くんを待っていたのは、絶望的なまでの格差社会でした……
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指宿くん、女湯に入る
指宿くんは性別を男性と偽っていますが、お風呂は当然女湯に入りたい。
林間学校では無理と諦めかけていましたが、お付きのアリスさんの尽力で変装し、女湯に潜入することに成功します。
そこに待っていたのは、指宿くんが離れて久しい女子の世界でした。
絶望した!色気づいていく同年代の女子たちに比べ貧相なままでいる自分に絶望した!!
思わず懐かしいネタを使ってしまいましたが、指宿くんの心情をお察しすると可哀そうで仕方ない。
本来であれば、彼女も可愛い下着くらい身につけたいはずでしょう。
しかし、指宿くんは女子の世界と離れていたため、彼女らの成長から取り残されてしまっています。
発育も取り残されてしまっているのが、また悲しい部分である。
指宿くんが発育良かったら、もうとっくにタロウが気がついているけど(笑)
脱衣所からお風呂場へ、何とかバレずに潜入できた指宿くん。
どうやらメガネは外さないらしい。
普段メガネをつけている私からすると、何か妙にソワソワします。外して入るからね。
お風呂に入り、ゆったりする指宿くんですが、私には疲れたOL(古い)にしか見えない
圧倒的に若さが足りない。
メガネがあるだけで、男運もなく、毎日消耗している社会人女性にしか見えないのである。
絶対に幸が薄い。
この指宿くん、悪い男に騙されてそう……
守ってあげなきゃ(使命感)
本編とは少し外れますが、このお風呂話は指宿くんの不慣れさが読み取れる良いシーンだったりします。
湯船に入る時、指宿くんは長い髪をそのまま湯船にいれてますよね?
これ、女湯警察に怒られるやつです。
マナーとして、髪の長い女性は、湯船に入る時は髪をまとめるそうです。
他のクラスの女子は、ちゃんとしてるんですよね。
こんな感じに。ダイナマイトボディに今は触れませんよ、私は!
お嬢様ということや、男装していたこともあり大衆浴場を使う機会もなかったのでしょう。
一番は、普段は髪が短いということもあるでしょう。
色々な要素はありますが、さり気なく指宿くんの不慣れさが伝わってくる場面でした。
峰浪りょう先生、流石ですね。
もはや暴力
お風呂に入っている時に、江火野さんたちの接近を許してしまった指宿くん。
脱出を試みるも、タロウと江火野さんの話が始まったため、ついつい聞き耳を立ててしまう。
このあたり、めっちゃ恋する乙女。
そんな中で、江火野さんが話す、タロウの様子。
江火野さんが告白されるんじゃないかと勘違いした時の、タロウのイラつき。
それの正体に、指宿くんは薄々気づいている。
二人がただの幼なじみじゃ無くなりつつあることに、彼女もまた気づいているのである。
変わりつつある二人の関係を見る切なさ。
それに対し、何も進められない自分へのもどかしさ。
色々な想いが、この時の指宿くんにはあったでしょう。彼女の心情を思うと、ちょっと胸が苦しくなる。
そんな傷心の指宿くんに、追い打ちをかけるような悲劇。
ダイレクトアタックが決まってしまった。
ズムという擬音が、圧倒的な質量を表しています。
この指宿くんの表情が最高です。
こんな質量、指宿くんは持ち得ないから……
格差社会を体感してますね……
これはもう、一種の暴力と言っても過言ではないでしょう。
残酷な格差社会で振るわれる、無慈悲な暴力。
指宿くんを絶望させるには充分な一撃でした。