明日新しいジャンプが発売するって分かっていても、書かずにはいられない。
ジャンプで5月から連載が始まっている、「背すじをピン!と」の3話が心の琴線に触れた。
男の子が、ちゃんと男の子していて、燃えないわけがない
気弱な男の子が、物語を動かす姿
ジャンプ読者は御存知の通り、主人公の土屋くんは気弱な男の子です。
自分をなかなか表に出せない。
流されやすい性格と言えるでしょう。
競技ダンス部に興味を持った彼は、友人からある問いを受けます。
それに対する様子が、土屋の性格を物語っていました。
即答できない……ではなく、答えられない。
この一言で、すっかりネガティブになってしまうのが土屋です。
自分なんかがおこがましい、という考えさえ浮かんでしまうレベル。
で、誘ってくれた女の子・わたりちゃんの様子を見に行ったりします。
彼は恐らく、今までも自分の「好き」に、正直になれなかったのかもしれない。
じゃあ物語を動かすのはわたりちゃんかな、と思いきや、こちらも気弱なタイプの少女でした。
わたりちゃんも、友人から出た何気ない一言が心に引っかかっているようで。
悪意が無いのは分かります。でも、入りたいと思っている人間にはかなりキツイ言葉。
それでも、物語を動かすのはきっとわたりちゃんだと思っていました。
競技ダンス部に誘ったのもわたりちゃんだったし、なんだかんだ上手いこと運ぶのかなと。
しかし、その予想は裏切られました。
物語を動かしたのは、土屋でした。
その理由がまた良かった。
もちろん、自分のやってみたいという気持ちに正直になったというのもある。
でもそれ以上に、「わたりちゃんのやってみたい」という気持ちを、土屋は大切にしたかった。
わたりちゃんは、男性多数の中、たった一人でダンス部にきていました。
それくらい、やってみたかったのでしょう。
敷居は高くても、その気持ちを大事にして欲しい。それはまた、土屋自身が大切にしたいと思った気持ちだから。
ああもう、ちゃんと男の子してるなあ!
不器用でも、素直な気持ちをぶつける姿は、どうしようもなくカッコイイんだ。
正直になるのが、どれくらい勇気がいることなのか、わざわざ書く必要もないでしょう。
自分をさらけ出すのは怖いけど、「やってみたい」と思っていることから逃げることが嫌だった。
気弱な少年が、眩しいくらい男の子をやってて、胸が熱くなりました。
まだ入部はしていません。競技ダンスの入り口に立とうとしている段階です。
それでも、今から分かる。この漫画は、熱い少年漫画になるって。
続いて欲しいと心から願っています。もうこの1話で大好きになった。

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