これが九井諒子ワールドか。
- 作者: 九井諒子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2015/01/15
- メディア: Kindle版
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私は九井諒子先生の作品が好きです。
ファンタジーとしての、魅力的な世界観。
暖かな作風。
……今作も、確かにそういった要素はあります。
ただ、やはり「ダンジョン飯」という言葉が、余りにも大きい。
どうやってこれを食べるんだ!
そんなところに注目してしまうのも、仕方ないですよね。
お金がないから、自給自足するしかない
主人公たちは、ダンジョンで敗北しました。
妹を残し、脱出してしまった主人公一行。
お金もないし、パーティから離脱するものも出る始末。
再度準備していたら、妹の命はない。
そこで彼らが、というか主人公が取った選択肢こそが「ダンジョン飯」でした。
いやあ、エルフ族の魔法使いの女の子、一般人代表みたいな良い反応しますね。
確かに、ダンジョン内に生態系が存在しているというのは納得できる。
しかし魔物を食べるというのには、普通抵抗があります。
……段々と、この主人公普通じゃないのがバレていくんですが。
どうも前々から食べてみたかったらしい。見た目はまともだから、発言が余計に危うく感じられる。
ダンジョンの定番モンスター、スライムも食べられることが判明。
ほとんど水分だと思ってた。
更には、ゼラチンみたくしてタルトを作るのにも使えます。
スライムってすげえな
人喰い植物のタルト、どこが何の植物だったかの解説がなければ、普通のタルトに見えてしまう。
余談ですがこの解説、元の姿だけでなく、どうやって生物を食うかまで丁寧に説明してくれます。
無駄に親切だ……
飯を食わねば強くなれない。強くなければ飯を食えない。
ダンジョン飯がダンジョンの魔物を食すことを指す以上、魔物を倒さないと飯は食べられません。
食べるのにも一定の強さが必要になる、それがダンジョン飯です。
この漫画の面白いところは、「食べる」という観点を持つことで、ダンジョンを攻略する糸口をつかむことです。
キノコ型の敵に対しては、横切りより縦斬りの方が有効という仮説を建てたり。
食べたいという気持ちから、動く鎧は軟体生物が動かしていることに気がついたり。
食欲って、偉大。
これは私の立てた仮説ですが、敵が強くなるに連れて、調理の難易度も上がるのではないでしょうか。
あるいは美味しくなるかもしれません。両方という可能性もあります。
奥が深いぜ、ダンジョン飯。
苦戦することはあるものの、基本的にテンポよく敵を倒し、手際よく調理されて料理ができあがります。
大体は、見た目も普通です。
ダンジョン飯だからね、こういう料理もあるよ。
エルフの血の気の引きっぷりが凄まじい。真っ青とはまさにこういうことなのでしょう。
ちなみに、エルフ以外はこれも抵抗なく食べています。
……ダンジョン怖い。いや、ダンジョン飯の危うい魅力が怖い。
今回も、九井諒子の世界にどっぷりハマってしまいました。
何一つ、料理は参考になりませんが。
しかし、子供の頃のRPGの勇者たちは、ダンジョンの中での食事をどうしているんだろう……という疑問に対する、1つの答えなのかななんて思ったり。
憧れた勇者たちも、ダンジョン飯を食べていた。
そう思うと、胸が熱く……はならないな。
流石に再現する猛者は、いないよね?(というかできないよね)
ああでも、魔方陣グルグルのマタデー料理を再現しちゃうような人がいるからな。
次巻はエルフちゃんが、罰ゲームか何かで良いので、「大好物だぜーっ!!」と叫びながら、ダンジョン飯を残さず食べて欲しいですね(ゲス顔)
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九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (HARTA COMIX)
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