「NEW GAME]という四コマ漫画が巷で人気らしい。
NEW GAME!1巻 アキバ各店再び在庫切れ。異例の山盛りが週末でほぼ完売 : アキバBlog
というわけで、四コマに疎い私ですが売り切れる前に購入しました。

- 作者: 得能正太郎
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2014/02/27
- メディア: コミック
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「今日も一日がんばるぞい」という言葉がこの漫画発ということは知っていました。
↑これ
私の中ではネタ漫画のイメージだったこの作品を、真面目にレビューします。
外見だけじゃない。内面から出る可愛さ。
この作品の何が良いかって、表紙の女の子が凄く魅力的に描かれてるんですよ。
キラキラした漫画の表紙はたくさんありますが、たくさんの漫画が平積みにされていてもこの作品は輝きを放っている。
キャラのビジュアルが可愛い作品はたくさんあります。
それだけの作品もまた、たくさんあるような気がします。私はこれもそうだと思っていました。
しかしまず、開始数ページでそれはその考えは崩れていきます。
どんなに驚いたって、おぱんつーなんて言葉咄嗟に発しないよ!
と思わずツッコミを入れたくなる衝撃の展開。
表紙の素晴らしく可愛い姿からイメージされる女の子像が、早速崩れていきます。
いやまあ、入社一日目で会社の床でパンツ姿で寝てる人を見たら死ぬほど驚きはするけど。
この作品は、ゲーム会社に就職した青葉とその周りの人を描いた物語です。
日常がほのぼのと展開されると思いきや、たまにこういった予想の斜め上の展開を仕込んできます。
油断できません(笑)
描かれるキャラはビジュアルが可愛いだけではなく、それぞれキャラが立っています。一巻という巻数の中でも、キャラの内面を仕草や行動、態度で示し、魅力的に描いています。
可愛いなぁチクショー!(キャラと全く同じ感情)
舌を出して笑う青葉の絵それ自体も可愛いのは確かです。
が、先輩をフォローしようとして失言して、甘えるように今度は自分の発言をフォローする「良い後輩」としての青葉が可愛い。
悪意のなさというか、無垢な感じがもう伝わってきて、私達は可愛いって思わずにはいられない。
こういうシーンが随所にあって、私はもう何度「こいつら可愛いな!」って思ったことか。
キャラのビジュアルももちろん大事ではありますが、それに加えて展開や内面で可愛いと感じさせてくれるこの作品は、もう可愛いなあと思わずにはいられないシーンで溢れています。
仕事をするということ
この漫画ではソフトにかもしれませんが、働くとはどういうことかが描かれています。
青葉はゲームの村人の作成を最初に任されますが、思ったように上手くはいかず。楽しくはあるけれど、それは自分が想像していた以上に大変なことで。
帰り道の電車で、そんな話を先輩としていました。
そのやりとりが、短くも「働く」ということを私達に意識させます。
「自分で作って終わり」ではなく、人に見てもらい何度も試行錯誤した上でモノを作っていく。
駄目だしも喰らうこともあるけれど、それが「モノ」を作ってお金をもらうことなのだと。
これはクリエーターに限らず、社会で賃金を稼ぐ人たちに何かしら共通する部分でしょう。
ちょっと考えさせられるシーンが、この漫画の素敵な魅力だったりします。
青葉の上司が、青葉と同い年の時にはメインキャラデザをやっていたという話を聞いて青葉が少し悔しさを感じた時の上司の対応もまた素敵でした。
実際に青葉が作ったキャラをマップに載せたものを見せて、作ったモノが「カタチ」になる嬉しさを伝えます。
なんでもそうだけれど、達成した時の嬉しさがあるからまた頑張れる。
そんな風に思えるシーンでした。
楽しいっていう気持ちを大切にして欲しい、上司のそんな気遣いが見えて素敵。
「NEW GAME]の総評ですか? 非常に面白かったです。
ネタ扱いしていた自分がちょっと恥ずかしいです。
普通に人にお薦めしたい漫画です。
笑って、キャラを愛でて、そして時には少し考えさせられて。
売り切れるのも納得の面白さです。買って良かった。
入手が難しいかもしれませんが、未読の方はぜひ!

- 作者: 得能正太郎
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2010/01/25
- メディア: コミック
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