いつかたどり着く

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「初恋ゾンビ」祭りの音に紛れ込ませた、ヒロインの気持ちが……良いのだ

初恋ゾンビが良いのだ!!
毎週このブログの初恋ゾンビ記事を読んでいる人たちからすると、毎回同じようなことしか言ってないように聞こえるかもしれませんが、良いものは良いから仕方ない。


今回で遂に、夏休み編が終了。
初恋ゾンビを見えなくする方法が、また振り出しに戻ったタロウたち。
重要なことが散りばめられた夏休み編が、締められる時。


ヒロインの花火に紛れ込ませた気持ちに、私たちは……ため息をもらすしかないのだ。
あ、これ先週号の感想です(笑)
最新号も素晴らしかったので、感想は4/27(木)の7時にupします。

http://www.itutado.com/entry/hatsukoi_god(4/17の7時以降にアクセスしてね)


いつもより、少しだけ素直になって

※先週の感想
www.itutado.com


タロウに、側にいて欲しいと言われた指宿くん。
好きだという気持ちを再確認したあとで、側にいて欲しいと言われたなら、例えそういう意味じゃないと分かっていても嬉しさが抑えられるはずがない。


いつもと違う、棘の取れた表情が、指宿くんが1つ前に進むことができたことを伝えてきます。


https://blog-imgs-104.fc2.com/z/e/l/zelkova777/hz263.jpg


嬉しさが溢れる。愛しさが溢れる。


ヤバいヤバいヤバい。
この指宿くんが可愛すぎる。
まだ完全に、初恋ゾンビという呪縛から解き放たれたわけではない。
ちょっとだけ、気持ちが楽になった程度だ。


でも少し開放されただけで、指宿くん本来の可愛さがあふれようとしている。
読者の心を、鷲掴みしようとしてくる。


この自愛に満ちた笑み。
それは何というか、人を「想う」気持ちに溢れていて。


洞窟にて、側にいて欲しいとタロウに頼まれた際に、返事がまだだったことを思い出す指宿くん。
タロウは言われるまですっかり忘れていて、なぜわざわざ蒸し返したのか。


それが分かった瞬間、心臓がドクンと高鳴った気がした。


https://blog-imgs-104.fc2.com/z/e/l/zelkova777/hz264.jpg


盆踊りがスタートして、眼下に祭りの火が灯る。
太鼓の音が山に響き、心地よい音が一体を包む。
タロウは昔きたことを思い出しているのか、その光景を懐かしそうに見つめて。


指宿くんは、タロウのそんな様子を伺って。
意識が外に向かっていることを見計らって、呟くのだ。


今まで言えなかったこと。今まで言いたかったこと。


秘めてきた自分の、本当の気持ちを。


あえて画像は使いませんが、このシーンはぜひ確かめて欲しい。
ため息が漏れて、指宿くんを愛おしく思わずにはいられないのだ。


タロウへの愛しさが、紙面を超えて伝わってきて。
今はまだ、伝えられない気持ちなのは確かだ。
それでも、言葉にしたかった気持ちなのだ。


少しだけ切なくて、でもそれ以上の愛しさが溢れてきて。


タロウは当然のように、聞いていない。
もちろん指宿くんも、分かってやっている。
しょーがないからいてやるよ」と、ぶっきらぼうに伝えるのだ。


読者から言わせると、嬉しさを隠しきれない表情で何カッコつけてるんだよ!って感じなんですが(笑)
ああもう、指宿くん可愛すぎぃ!!

イブの気持ち

さて、初恋ゾンビたちに視点を移すと、イブは姿を消したキョーコを洞窟近くで発見します。
その場で過去を思い出していたキョーコ。
タロウの曽祖父が自分のことを見えなくなった時のこと、キョーコ本人から曽祖父が告白された時に、体が輝いたことを。


https://blog-imgs-104.fc2.com/z/e/l/zelkova777/hz261.jpg


平然としていたキョーコが見せる、本当の気持ち。
「側にいて」と言われた時の輝きと違う輝きが、キョーコ本人から告白された時にあって。
キョーコはそれこそが、求めていた光だとはっきり分かったそうです。
このために生まれてきたのだと。


つまりは、初恋ゾンビはやはり想いが結ばれ、浄化されるために生まれてきたとキョーコは考えたわけです。
それをイブは、どんな気持ちで聞いていたんだろうな……


その「求めていた光」は、キョーコほどの輝きではないにしろ、イブも感じているものです。
指宿くんが、タロウに女であることを伝えようとして、抱きしめたときに、その輝きは生まれています。
「その輝きは…。」と、イブを見てキョーコが発しているので、ほぼ間違いないでしょう。


イブも、輝いた時のキョーコの感覚を体験していて。


「愛する」ために存在する初恋ゾンビ。本来はきっと、「愛される」ための存在じゃない。
しかし、イブはキョーコと「同じ」じゃないと言います。


キョーコは見えなくなったあと、ずっと曽祖父の側にいた。
見えなくても、側にい続けた。
それはきっと、彼女が自分という存在で揺れていたから。浄化されるべきものだと思っていたから。
愛されるべきじゃないと……心の何処かで、そう思っていたから。


https://blog-imgs-104.fc2.com/z/e/l/zelkova777/hz265.jpg


これがイブの答えか。


愛することも、愛されることも諦めない。
そうあり続けられることを、信じて疑わない。


タロウを信じているから。タロウも自分を信じてくれているから。
その姿は、キョーコにどれだけまぶしかったことか。


これも、言ってしまえば呪いだ。
そう選択することで、乗り越えがたい困難がいくつも生まれるかもしれない。苦しむことも多いかもしれない。
でも、この呪いは、どうしてこんなにも美しいんだろうな……


今週号で、1つ分かったことがある。


私もイブに消えてほしくない!!

終わりに

夏休み編、はっきり言って最高でした。
未読の人に、単行本プレゼントしてこれ読んでくれ!!って言いたい。
もっともっと、この素敵な物語をみんなで共有して、感想を聞きたいんだ……!!


ちなみにTwitterで「初恋ゾンビ」ってワード入れて呟くと、24時間以内に私にふぁぼられます(笑)
初恋ゾンビというコンテンツを、みんなで盛り上げていきたい……

※試し読み
seiga.nicovideo.jp

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