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「タケヲちゃん物怪録」分かりません……分かりませんっ!!!で悶絶

とよ田みのる先生の描く作品は暖かく、心が満たされる感覚を覚えます。
でもこの巻はそういった面ももちろんありましたが、ニヤけてしまう場面が多かったよ!


その意味のニヤけるは誤用、って去年学んだじゃないですかやだー!


あ、何かこの表紙だけ見るとホラー漫画っぽい(笑)
でも正直、そんなに怖い話はこの巻には収録されてません(ぉ


この巻では、西洋の妖怪オルロックが物語を良い意味で引っ掻き回します。
タケヲに真剣に求愛するキャラが出現することで、それまで見られなかった表情が引き出されていくのは見ていてたまりません。


日本の妖怪対西洋の妖怪の運動会対決では、あるキャラの意外な姿が描かれていました。

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いや、意外でもない……かな(笑)


坂田くん、タケヲのために頑張っちゃいました。
しかし、色を塗って角つけただけです、ほとんど。というか筋肉すごすぎぃ!


ちなみに坂田を笑った六郎は、坂田の余りあるパワーで粉砕されました。
正に雉も鳴かずば撃たれまい……ってやつですね(作中のオルロックに倣って)


この時のタケヲちゃん、坂田くんのあられもない姿を見てちょっと赤面してます。
タケオちゃんのこういう部分が、可愛くて好きなんですよね。
でも1巻に比べこういった表情が多く描かれているということは、それだけタケオちゃんが幸せな感情を積み重ねてきた証明だと思います。


ストーリーの本筋だけでなく、こういう細かい部分にも巻数の積み重ねが感じられて、何となくニヤりとしてしまったり。


オルロックは運動会だけでなく、花火大会というイベントでタケヲにアプローチをしかけてきます。
日本の女の子を、本気で落とすために少女漫画で勉強した成果でしょうか、バッチリなイベントです。


少女漫画、有能。


オルロックにはたくさんのお嫁さんがいますが、タケヲのことをそのお嫁さんたちは当然良く思ってはいません。
タケオに危害を加えようとしますが、オルロックはそれを利用してタケオにアプローチします。


不良から守ってあげて、ドキドキさせちゃう大作戦ですね。ベタ&ベタ。
ベタベタですが、タケオ好みのシチュエーションは事前調査済みです。
効果は大きかったです。タケオチョロイな。


嫁達に吸血して撃退したオルロックですが、吸血鬼にとって吸血は性行為とのこと。


エッチなのはいけないと思います……と言っていいレベルなのか分からない。吸血鬼だもん。
でもタケヲに見せるのは、ちょっと刺激が強すぎたようです。


鼻血を出してしまいました。そして悲しいかな、血を見たら豹変してしまいました。これも沙我。
そこを坂田と六郎が救助。


これこそ本当に、タケヲが理想とするシチュエーション。しかも下心なし。

高鳴る鼓動。この胸のドキドキは、一体何なのか。


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悶☆絶


地べたを転げまわるレベルの可愛さです。実際には、布団の上で悶々としている中学生みたいな悶え方でしたが(私の話)


とよ田みのる先生の魅力は、登場人物の感情が、読者にダイレクトに伝わってくるんですよね。
このシーンも、タケヲのドキドキが今にも私の耳に飛び込んでくるように情景が伝わってきます。


描かれるキャラはどれも生き生きしているので、気持ちが理解しやすいのかなと考えています。
大胆に表情を描いているのも、大きな特徴だと思います。驚くページを見開きで書くなど、その衝撃度がいかほどだったかが強く伝わってきます。


感情に直接訴えてくるんですよ。とよ田先生、私の心にアクセスしすぎです(笑)

しかしね……タケヲちゃんの照れた顔の可愛さと言ったらもうね、文化財に指定したい。


本当に分かってない感じが、たまらなく可愛いと同時に少し切ない。
恋する……ということは乙女にとって幸せ要素の代名詞で、それを彼女が知りませんでした。
タケヲの陰の性質と無関係、ではないでしょう。それが少しだけ、切ない。

この辺りは深読みかもしれませんが、完全な的外れではないかなと思ったり。
タケヲちゃんが巻数を追う毎に幸せを感じて、様々な表情を見せてくれることが私の何よりの望みです。


これほど幸せになって欲しい、と思うヒロインも近年あまりいなかったかもしれません。
世界一不幸な美少女だ~とか言ってたおジャ魔女は、結構幸せでしたからね(笑)

タケヲちゃんの可愛さに悶絶する巻でしたが、ストーリーの方もかなり進んで宿敵の疫病神も登場するなど、本筋のストーリーも非常に気になる展開でした。
坂田の親分みたいなキャラもさり気なく登場するなど、ワクワクしちゃいましたよ。


本当にワクワクしたのに、ブログではさらっと書いてしまうんですけどね。この辺りは、ぜひ単行本を読んでワクワクを体感してほしいと思っています。
この子供何者なんだ……とか、純粋に正体が気になったのも久しぶりでした。ちょっと、とよ田みのる先生にやられっぱなしな感じがして悔しい。。。


まあ、ゲッサン2月号ではもっとやられてしまうんですが。
単行本感想からは離れてしまいますが、今月号のゲッサンの「タケオちゃん物怪録」の破壊力は凄まじい。
近年稀に見る素晴らしいカラーページの使い方です。ストーリーと非常にマッチして泣きました(マジ話)

詳しくは書けませんが、この話のためだけに買う価値があると思います。
単行本も……単行本もぜひあのページはカラーで。ちょっと高くても買うから!

詳しく知りたい方は、以下の記事を参照して下さい。
とよ田みのる「タケヲちゃん物怪録」(ゲッサン連載)最新回が傑作だ!と反響大。天邪鬼を題材に

5巻も今月のゲッサンのタケヲちゃんも、非常に私の心の琴線に触れる内容でした。
読み終わった後、胸に暖かいものが残るとよ田みのる先生の作品が大好きです。

6巻も楽しみです。カラーを期待してます!

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