いつかたどり着く

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漫画とかの駄文書く。

「宇宙賃貸サルガッ荘」 温もりの伝わる四畳半スペースオペラ!!

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ランキング記事に宇宙賃貸サルガッ荘を入れましたが、この間しばらくぶりに読んで面白かったのでその感想記事です。

ライトSFラブコメディー的な魅力


この漫画は、宇宙の謎の空間サルガッソーにあるサルガッ荘を舞台に繰り広げられる漫画です。宇宙ものなのでSFっぽい用語も結構出てきますが、理解しやすいものが多いですし、理解しなくても面白さにはたいして影響はありません。
過去に祖父がサルガッ荘にやってきたことがある主人公テルと、サルガッ荘の大家のメウを中心としたラブコメとして読むのが良いと思います。


脱出したいテルと、テルの祖父の面影をテルに見るメウのやりとりは、ニヤニヤもしますしハラハラもします。
段々と、メウがテルを祖父に重ねて見るのではなく、「テル」として見るようになるあたりは本当にニヤニヤするというか、良いなあと思いますね。まあそこに到るまで、すごく揉めるんですが(笑)
ライトSFとしても非常に良いなあと思える作品です。敵対している勢力がいたり、宇宙船で氷を砕く仕事をしたり。水産試験施設で泳ぐなんてイベントありました。


本格ではなくライトSFなのが私的にはポイントです。ライトの方がやはり読み易いんですよね、知識の浅い私にしたら。分かりやすい部分が多いし、分からなくても飛ばせばいいし。

舞台は壮大でも……


舞台は広い宇宙の謎の空間サルガッソー。しかし、繰り広げられる話自体は私たちの日常的な部分と根本的には変わらないものが多いです。
どこに行っても、生命は生命ということでしょうか。


サルガッソーのサルガッ荘に住んでいる住人は、来た理由は様々です。それでも、上手く共存して非常に生き生きと生活しています。
それが最初嫌がっていたテルにも伝わっていくんですよね。生きていくのに心地良い場所だと。
設定的には、現実より遥かに技術力などが進んでいる世界です。


スキャン0001


それでも親近感を覚えてしまうのは、こういう描写があったりするからなんですよね。


嘘をついていると判断した根拠が、「ひとつ屋根の下」ですよ。アナクロ的なセリフです。それを、メンバーの中で一番理性的な「博士」に言うんですから。


それでも、この場面ではどんな言葉より強い説得力を醸し出しているというのが素晴らしいんです。博士も反論できませんでしたからね。
こういう展開が非常に素敵なんですよね。現実より遥かに進んだ世界が舞台でも、変わらないモノがある……というのが。

四畳半スペースオペラ


最初この意味が私は分かりませんでした。新装版4巻を読んでようやくその意味を理解しましたが。最初から理解していた人も中にはいるかもしれませんね。
広い宇宙を舞台にしているのに、なぜ四畳半なのか。


それはテルが生きると決めた宇宙でした。
自分の宇宙は、生まれた星の外の世界のことだと思っていたテル。しかし待っていたのは戦争で、生きるべき宇宙が分からなくて。
サルガッ荘に住むようになり、個性的な住人たちと交流を深め。自分の居場所を形成していって。
たどり着いた結論は、広い宇宙で生きることではない。


スキャン0002


四畳半の、小さくても温もりが感じられる宇宙で生きること。

ホラこんなに狭くてもお前にすら届かねえ


上の画像のあとに、テルが続けた言葉です。この宇宙でも、自分には充分すぎるというのがよく伝わってくる言葉です。
テルが生きたいと決めた場所が、メウが側にいる、温もりが伝わる四畳半という宇宙でした。
自分の宇宙は自分の頭の中にある。博士がいった言葉に対するテルの答えがコレです。


この結論に辿りつくまでの過程も素晴らしいし、この結論自体も良いなあと思えるものでした。
自分が生きる場所を決める、簡単なようで難しいことですが、それを四巻という短さの中で説得力を持たせてテルに決めさせました。


実に素晴らしいことだと思います。
打ち切りの作品のため、四巻だとやはり最後の方は少し駆け足になってしまいましたが、住人たちはしっかりと描かれていたと私は考えています。


広い宇宙に進出しても、『温もり』が何より大切なのだと改めて感じました。プラネテスの『愛』とかなり似ているかもしれないなあと個人的には思いました。
全四巻でですが、密度の濃い素敵な作品です。ぜひ読んでみてください。
アニメ化は私もして欲しいです!


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